カテゴリ:本
『戦争論』は小林よしのりの作品の中でも大売れし、同時にかなりの批判にもさらされた。
この『戦争論』について、知識人を集めて語り合ってみた一冊。 ひらべったく言うと、便乗本。 人名や事物のほとんどに振り仮名と注がついてて、親切てか、なんか、大学のテキストっぽいつくり。 ちくま学芸文庫とかね。 んでも内容は、……読むんじゃなかった、ってシロモノ。 知識人の言葉は空疎だ。 どれだけ言葉を尽くしても、国家にも戦争にも、届いてない。 特に、大東亜戦争当時の常識や、戦地の状況の知識が皆無なのがお話にならない。 南京にいた便衣兵は、捕虜になる資格すら無かったのだから、処刑は国際法上も完全合法なのに “なぜもっとうまく出来なかったか”とか、もうね。 ナニイッテンダオマエラとバカジャネーノが交互に口をついて出て困った。 この対談に参加してる知識人の言葉は、あの戦争で散った英霊たちに、全く届かない。 義が無いのだ。 「あの戦争に行って日本のために戦ってくれたじぃちゃんたちのために」と『戦争論』を描いた小林よしのりの、足元にも及ばない。 駄目な本には、駄目なりの価値というか、“この本は駄目だという事がわかりました”程度の意味はある。 と、思わないと自分の読書行為が空しくなる。 あえて言うなら、佐伯啓思がこの中では比較的まとも。 福田和也は戦略的ナショナリストだから信用ならんし言葉に実が無い。 西部邁はもはや老害。 この時点では、小林よしのりがやはり一番勉強してる。 ほとんどしゃべってないけど(笑) 女系天皇推進に向かわなきゃ、良い書き手だったのに。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年02月17日 16時10分48秒
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