|
カテゴリ:制作現場
今週の火曜日。取材テープをダビングした2時間のVHSテープが10本、送ってきた。 以来、映像をモニターで見つつ、音声をイヤホーンで聴きつつ、テープ起こしの日が続く。飽きる…。 2時間テープ×10本=20時間 すぐ済みそうなんだけどなぁ。 でも、やっぱり3倍はかかるんだなぁ。 取材先が沖縄の小さな島で、その海の美しさときたらない。溶け出したクリスタルのような海の水はその底が見通せる。見上げると白い雲を浮かべた真っ青な空が広がる。 きれいか~。 こりゃ、ドライブには最高の場所だね。 窓を全開して、走りたいなぁ。 主人公はこの島に住むウミンチュのおじさん。このおじさんがクリスタルの海に潜ってタコを突く。海底の岩やその他を目印に、自分の庭を歩くが如くスイスイ泳ぎ、おじさん曰く「タコのおうち」を一軒一軒訪ねては、そこからタコを引きずり出す。 おうちから引きずり出されたタコは苦し紛れにスミを吐く。 クリスタルの海の視界が一瞬さえぎられる。 でも、おじさんは手にした獲物は逃さない。 映像はきれいだし、興味深いし、見ている分には飽きないなぁ…。 しかし、おじさんのインタビューが聞き取れない。早口&方言に加えて、ウミンチュ言葉まじりなんだよなぁ。イヤホンから聞こえる言葉に耳をそばだてても…う~ん、ワカラン。 ワカラン言葉をそのまま流すわけにはいかん。スーパーでフォローせにゃいかん。でも、スーパーを書くためにはおじさんの言葉の意味を知らねばアカン。 困ったね…。 しかし、不可思議なもので、何度か繰り返し聞いていると、意味が分かってくる。 番組で使うインタビューは、視聴者に100パーセント分かってもらう必要がない場合が多い。その人がどんな思いを持っているか、どんな気持ちで話しているかをなんとなく分かってもらえばそれでいいっていうことがほとんどだ。 だから、大切なのは話している人の表情を見てもらうこと。人は言葉だけでしゃべるんじゃない。顔でも、腕でも、背中でも、震える肩でもしゃべるから。 話している顔にスーパーをかけてしまうと、当然ながら視聴者はスーパーの文字を読むので、肝心の表情を見落としてしまう。それじゃぁ、意味がないもんなぁ。 ウミンチュのおじさんのお話、耳では分からなくても、体で聞けばなんとなくわかるな。 できるだけ文字スーパーは出さないようにしよっと。 でも、ストーリーを考えたり、ナレーションの裏付けのためには、おじさんの言葉が分かんないとやっぱりアカン。 デッドラインは間近であるが、道まだ遠し、かな。 あぁ、夏休みが欲しか…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[制作現場] カテゴリの最新記事
|
|