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カテゴリ:制作現場
12月半ばに王さんの番組をやるので、ここしばらくその取材テープを見ているのだけど、王さん、ほんとにいい人だ・・・。 誰に対しても分け隔てなく応対すると噂では聞いていたけど、相手が幼児であろうが、小学生であろうが、高校生であろうが、元仕事仲間の桑田真澄さんであろうが、対談相手の東山紀之さんであろうが、その一生懸命な姿は変わらない。 子供の目を見ながら真摯に話しかける様子を見ると、なんだか泣けてきてしまう。 いい人だ。 イチロー選手もインタビューで、「王さんに会って好きにならない人はいないでしょう」と言っているけど、ほんとにそうだろうなぁ。 「誰に対しても同じ視線でいてくれるから・・・もう、奇跡の人ですよ」 イチロー選手はそうも語ってる。 相手を気遣って、どんな問いかけ働きかけにも可能な限り真剣に応対して・・・。こんな人っているんだ。 辛くないのかなとさえ思ってしまう。 そうだそうだ。 東京にいたころ、住んでいたマンション(と言うよりアパート)の一階に小さなすし屋があって、そこに「時々王さんがいらっしゃるんですよ」と大家さんが言ってたっけ。 「とっても気さくで、いい方なんですよ、王さんって」 四半世紀近く前、80過ぎの大家さんは、嬉しそうに話してくれた。 小さいころ、ぼくは野球よりも相撲の方をよく見ていたし、「巨人、大鵬、卵焼き」という、子供が好きなモノベスト3のみっつとも嫌いだったけど、王さんだけはなぜか好きだった。 きっと「王貞治物語」(確かこんなタイトル)を読んだからだと思う。 王さんのお父さんが中国からやってきてラーメン屋さんを開いた話、王さんは双子で生まれたけどお姉さんは幼くして亡くなった話、高校時代に国籍が問題になり(王さんは中華民国籍)国体に出られなかった話、ホームランを打って喜んだら年の離れたお兄さんに「相手の気持ちを考えろ!」と叱られた話などなどを読んで、「いい人だな」と感じたっけ。 756号を打った試合。王さんは両親をマウンドに呼び、王さんにプレゼントされた大きな花輪を両親に渡した。お父さんとお母さんはどこか申し訳なさそうに腰を低くして、野球界の頂点に立った息子へ賞賛の拍手をおくる周囲の人たちに頭を下げた。 王さんのお父さんは、次男坊が巨人に入団するとき、球団のスタッフに「貞治は、お役に立てるでしょうか?」と尋ねた。 その22年後、王さんが現役を退いたとき、お父さんはこう尋ねたそうだ。 「貞治は、お役に立てたでしょうか?」 なんか、泣けるな。 王さんの控えめな、相手を思いやる姿勢は親譲りなのかな。そうするのがきっと自然なんだろう。 王さんの爪の垢くらい、思いやりが持てたらなぁ・・・。 きょうも王さんの取材テープを見て、我が身を顧み、猛省中。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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