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カテゴリ:★☆Jaguarの医療論☆★
こんにちは皆様☆
ちょっと今週は木曜にテストがある上に研究の方も忙しくてテンテコマイ。 自分のプロジェクトに使ってる3つcell lineをcarryするだけならいいんですが、2つのウイルス+emptyに感染をさせて実験をしているので3+3+3+3(バックアップ)=12のplateの面倒を見ています。tissue cultureくらいなんでもないやろ?と思いの方、長崎で言ったら長大から諫早くらいまで実験をしたり、細胞の面倒を見に(たまーにそれだけのために)行くのを想像してください(T_T)しかも研究生じゃなくて学部生やけん学校もあるし・・・。でも自分でやるって決めたことやし頑張らんばね。 えっと、今日のテーマの「遺伝子学のあり方」なんですが、医療のための遺伝子学ってことで言ってみました。特別な呼び方(遺伝子医学とか?)があるかも知れませんが、わからないので遺伝子学で。笑 ヒトのゲノムプロジェクトも完了し、今自分たちはクリントン大統領さんが「5年後くらいには人類はDNAを読み、どんな病気でも治せるようになるだろう。」って言っていたその未来にいますが、医療における遺伝子学の使い方って何が一番大切なのでしょうか? 遺伝子学はアメリカでも未だ呼び名がばらばら(genetic medicine、medical genetics、genomic medicineナドナド)な比較的新しい学問です。しかし、今やほとんどの医療研究の根本をなしているといっても過言ではないと思います。 では、研究における遺伝子学、または既存のそれを改良する遺伝子学が一番大切かなのか? 確かに大切ですよね。現実、遺伝子学が今まで可能にしてきた実験の手法は数知れず、研究の時間を大幅に削減、または不可能だった実験そのものをも可能にしてきました。 きっとこれからも遺伝子学が発達するに比例して他の研究の分野も進んでいくと思います。 しかしこれは間接的な医療への貢献であって、俺はもっと直接的で、人の生命を救い人生を豊かにする遺伝子学の使い方があると思うんです。 うん、そうそう。日本語でなんていうかわからないんですが新生児のgenetic disorderのチェックです。なぜこんなことを考えたのかというと、友達から「YUKIの子供が突然死んじゃった」(かなり前のことらしいですが俺は最近知りました。あ、ジュディマリのYUKIね!)ということを聞いたから。原因が何かはまったく知りません。でもそのニュースが自分に連想させたことは、ごく少数の新生児がもって生まれる遺伝子の病気。病気っていっても何がおかしいではなくて、ただ単に必要な遺伝子がなかったり、部分的に削除されてたりしてmetabolicのcascadeを成り立たせることができなくなっている状態です。正直、今日本では新生児をいくつのdisorderに対してテストすることを義務付けているかはまったく知りません。(知ってる人いたら教えてください。)でも確か去年くらいに変わってNYは50くらいしてるはずです。どっかの州は9つとか?(追加:テキサスは8個だって!) 確かに全てのdisorderが生命に関わるとは限りません。ですが、逆に言ったら生まれたときに、または生前にわかれば命を守り、そしてその子の人生をもdisorderがない子と同様にする事だって可能な病気もあります。 例えば、GAのtype1だってそう。日本語では・・・えーっと・・・・ 日本語でアミノ酸が何て呼ばれるのかすら忘れてしまいました^^; 英語ではglutaric aciduria。日本語では酸尿症っていうんですか?場所によってはacidemia(酸血症)と呼ばれることもありますよね。ま同じこと。この病気は先天的なもので、タンパク質を分解するために必要なenzymeを欠しているため、完全に分解することができず、体の中にglutaric acidが蓄積することによって起こります。俺が知っている限りでは、特に脳の発達が著しい始めの24ヶ月間をちゃんとすれば、生存確率だけでなく、脳に障害がなく以後の人生を過ごせる可能性がかなり高くなるはずです。あ、もちろん24ヵ月後でもタンパク質の摂取には気を使わなきゃいけないと思いますが。しかし、生後の時点でGA1だとわかっていたとしたら、お母さんが毎日おっぱいをあげることが起こりうるでしょうか? 大切な赤ちゃんの命だけでなく人生を守ることができる。 今の遺伝子学が直接医療に貢献できること。 いっぱいあると思いますが、こういうところも大切なんじゃないかなーと思ったりしています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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