テーマ:☆詩を書きましょう☆(8464)
カテゴリ:絶望や死
風を見れば 夜の粒
明かりの中の 青い影 上着を吹き抜ける 知らない人の会話 へたりこんで この騒がしい街を見上げれば 少しは慰めになるかもしれない 逃げ出したい 逃げるところなどない 隣に犬の耳をつけた 老婆が座る 僕の顔を覗き込んで にたぁと笑う 黙っていたって 終末の日は来る だから 僕は4番目の肋骨を一本折り 老婆に渡した 「あなたはいい人ですねぇ」 と言いながら そそくさと人ごみに消える 肋骨を折った痛みで 胸が爆発しそうになる だけど こうすれば 何もかも忘れられるような気がして (2007.10) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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