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大創産業の矢野博丈社長
○矢野社長のプロフィール
中央大・理工卒。社会人2年目で事業の失敗で夜逃げの後、9回の転職という厳しい人生を経験し、大創産業を創業。いつどんな事があっても生き延びれるよう、常に質素を心がける。広島で、中国電力、中国ドコモに次ぐ納税順位にも関わらず、運転手も秘書も持っていない。
日経BP「トップリーダー2019年12月号」に、五日市剛さんの「ツキを呼ぶ魔法の言葉」についての話が載っていた。
「五日市剛さんの『ツキを呼ぶ魔法の言葉』を読んで、これだ‼️と思いました。すぐに本に書いてあった通りにやってみたら、すごい効き目でツキが回ってくる。
　やるべきことは、簡単です。どんなときでも「ありがとう、ありがとう、ありがとう・・・・・」と唱える、風呂に入るとき、歩くとき、車を運転するとき、特段、気持ちを込めなくてもいいから、何回でも唱える。私は1日1000回は唱えていると思いますよ。
　では、「おれはツイてる」と唱えるのと、「ありがとう」は、何が違うのか。
「ツイてる、できる」は、どこまでも「自分」が中心なんです。やっぱり、他人への感謝を中心に置かないと。人間、最後に差が出るのは「感謝力」です。
　人間は生きていること自体が奇跡です。体内には、地球2周半分の10万キロの毛細血管が流れている。普通に考えたら重くて歩けません。そんな人間が生物の中で強くなれたのも、ツイていたからではなく、弱かったからです。
　猿のように逃げる力はないし、犬のように嚙む力はないし、熊のように強くないから、棒を持って石を投げて、弓を作って戦うようになった。恵まれんからこれだけ強くなったんだよね。恵まれていると思ったら進化はせん。「恵まれない幸せ」ですよ。
　だから周りに感謝なんよ。生きていることに感謝、恵まれないことに感謝。私の人生を振り返れば、「俺は運が悪いんだ」と思い始めた頃が、結果的に運が一番良かったかもしれん。失敗の１個1個が運のつき始め、運が悪いから工夫するし、努力する。そこから運が変化していくのでしょう。
　皆さん、「儲けよう」なんて大それたことは言わないほうがいいですよ。「会社が潰れない程度に売れりゃええ」と言うとけば、いい風が吹いてきます。では皆さん、またどこかで会いましょう。
（ダイソーの創業者矢野博丈氏）