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カテゴリ:読書
乙川優三郎さんの時代小説「生きる」読んでみました。
主君が死んだあとそれに従って腹を切る、殉死ですな。主人公の武士は、そうしなかったが故に家中から白眼視され、針の筵の上でのような暮らしを送ることに。奉公人も去り、そんな父親に反発し、家督を継ぐべき長男も切腹してしまう。それでも生きる主人公の行く末に光明はあるのや否や・・・ 表題作のほかに‘安穏河原’‘早梅記’の三作が収録。男女の心の通い合い、成就せぬ想い。懊悩や迷いの中でも、それでも生きていく人の姿がしみじみと描かれています。 辛い悲しい話ではあるのですが、それでも「生きていればこそ」という事もあるよという作品かと思います。 ウルッとしたい人にはお薦め ☆☆☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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