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カテゴリ:読書
ここしばらく、めずらしく読書づいてまして又一冊読んでみました。
「累犯障害者」。秘書給与流用事件で実刑判決を受け服役した、山本譲司さんの著作。 いやぁーともかく重たい内容で、暗然たる気分にさせられます。 山本さんが服役中に接した障がい者の受刑者や、出所後も障がい者に接して福祉について係わる中での事例。社会から疎外され、福祉の網からもれ、福祉の制度がある事さえ知らず、結果犯罪を犯してしまう、障害者であるが故に冤罪で犯人に仕立て上げられる、加害者も被害者も障がい者であったりと、やりきれない事例が、つづられています。 福祉が機能していれば、あるいは社会・周囲とのコミュニケーションがとれていれば、防ぐ事のできる事案もあり、この国の福祉政策のありかた、世間マスコミも含め、不都合なものには触れたくないという意識のありかたが、問題の根本にあるようです。 終章・あとがきでは、そのような理不尽な状態を少しでも改善すべく、監獄法の改正など法務省そして厚労省も動き出してるとあり、少しは良い方向が模索されているようです。 このようなレベルの事となると、やはり国レベルでの包括的な調査・研究・法整備が必須の事で、また我々一庶民レベルでも、たいした事は出来ないにせよ、このような社会的弱者・疎外されている人たちに関心を持つ、心を寄せる事が大切ではと考えます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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