テーマ:本のある暮らし(3316)
カテゴリ:本
って、自分だけの謎であって、世界中の誰もが”そんなの関係ねえ!”(←古っ!(^^ゞ)って言いそうなんだけど、まっ今日の記事は自分への覚書だね(^_-)
スノーボードに行ったときの「トンネルの換気扇」の記事で”宮本輝さんの本の中に登場する人物が「トンネルの換気扇」のプロペラの設計をしてる人が居たと思うけど思い出せない”って書いたんだ。 で、ネットで思いつく限りの組み合わせで検索したんだけどヒットしなかったんだ。 「トンネル」「換気扇」「宮本輝」「プロペラ」「設計」「小説」「登場人物」「高速道路」「トンネル火災」「換気」「排気ガス」etc… のべ5~6時間ぐらいは探したと思うけど、出てこなかった(^_^;) 小説の登場人物についての記述がネット上に無いってのも、なんか納得がいかなかったんだよね。 たとえば、だれかがブログに書いてたりしそうなもんだと思ったんだけどなぁ…。 で、しかたがないから、可能性があると思える本を片っ端から1ページづつ繰って探したんだ。 けっこうつらい作業だったんだけど、もう気になって気になって収まりがつかなかったんだよね。 気がついたら、本の山が出来てたよ(^_^;) で、とうとう見つけたんだ(^^♪ その本のタイトルは、ジャ~ン!! 『星宿海への道』でした! 「トンネルの換気扇」の設計を仕事にしてる人物は、この本の奇数章を一人称で語ってる人物で、いわば主人公の一人なんだよね。 『星宿海への道』は大好きな本なのに、その本の主人公の職業を覚えてなかったってわけだから情けないよ(>_<) せっかく見つけたんだから、3箇所あった、この本の主人公「瀬戸紀代志」の仕事に関する記述部分を全文書き出しておこうと思う。 幻冬舎文庫、宮本輝著、『星宿海への道』より ○一ヶ所目(第二章157ページ) 「弟は優秀やねん。大学の工学部を出て、プロペラを造る会社の設計部に勤めてる。おととし結婚しよった」 「プロペラ?」 「うん、ありとあらゆるプロペラや。プロペラって、飛行機やヘリコプターだけが使うんやないんや。舟のスクリューもプロペラとおんなじやし、エンジンを冷やすために自動車のラジエーターについてる羽根もプロペラ。扇風機もプロペラ。いろんな機械のなかにも、プロペラが組み込まれてるものがあって、大きさも、巨大タンカーのスクリューから、家庭用のドライヤーに至るまで千差万別や」 ○二ヶ所目(第二章197ページ) 千春が見るかぎり、瀬戸紀代志は、清潔なたたずまいで、野卑なところはまるでなかった。意地悪そうでも狡猾そうでもない。航空機にも使い、電気用品にも使うすべてのプロペラを考案する技師として、一般には馴染みのないものの、その分野では日本でも一、ニを争う会社に勤めている。 ○三ヶ所目(第三章210ページ) 「お陰で、あの大きな換気扇をトンネルに取り付ける現場の技師の苦労がようわかりました。その地方に、いつごろからどんな風が吹くのか。天候の急な変化と地形によって、風向きがどう変わるのか。いやァ、僕は現場で瀬戸さんの説明を聞いて、風というものは恐ろしいもんやなァとびっくりしました。ええ勉強をさせてもろた。あの工事のあと、孫に、えらそうに、地形と風の関係について講義しましてな。ちょっと尊敬されました。ぼくは高速道路のトンネルのなかの換気扇は、排気ガスが溜まらんようにするだけやと思うてたけど、それだけやないんですなァ。火災事故が起ったときの、消化の初動にかかわってる…。いやぁ、勉強になりました。ぼくはこれから車で高速道路のトンネルを走るとき、取り付けてある大きな換気扇に手を合わせます」 この『星宿海への道』は去年の5月に読んで記事にも書いたんだ。→こちら。 今回、全部のページを繰って、超軽くだけど読み返したような気がしたもんだから、去年の記事を読みに行った。 読んでみて、去年読んだときの感動がよみがえったよ! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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