「ハヤカワ・ファンタジー」祭り!!
「ハヤカワ・ファンタジー」なんて聞いても、よほどのSFファンでなかったら、ピンとけぇへんやろね。 今のハヤカワのファンタジーやったら「ハヤカワ文庫FT」やろうけど、それとはちゃうねん。「ハヤカワ・ファンタジー」というのは1950年代に誕生して、数年でその呼び名が「ハヤカワ・SF・シリーズ」という名前に変わったやつやねんね。「ハヤカワ・SF・シリーズ」なら、普通のSFファンやったら知ってるもんね。 早川書房は「ハヤカワ・ポケット・ブックス」という名称でミステリーをたくさん出版し始めてんね。 通称「ポケミス」って言って、「HPB」という略称もついてた。 そのポケミスのナンバー3000番台に「ハヤカワ・ファンタジー」という名称を付けて出版が始まったのが「ハヤカ・SF・シリーズ」の始まりやったんよ。 SFやのにファンタジーって、変でしょ! 別にファンタジーっぽいSFっちゅうわけでもないねんで。 バリバリのSFやねんけど「ハヤカワ・ファンタジー」なんて名称がつけられたってのはね、1950年代の日本はまだSF黎明期やったからやと思う。 早川書房が「SFマガジン」を創刊したのは1960年やから、まだ「SF」って言葉自体が定着してなかったんやろね。 でね、この「ハヤカワ・ファンタジー」って名称が使われたのは「HPB3031」までで、「HPB3032」から、やっとこさ「ハヤカワ・SF・シリーズ」という名称が使われた。 そして「ハヤカワ・SF・シリーズ」に改称された後の「HPB3001~3031」までの「ハヤカワ・ファンタジー」は重版発行分から「ハヤカ・SF・シリーズ」という名称に改められたわけよ。 本の外見がどう変わったかを、下の写真に示すね↓ これJ・T・マッキントッシュの「300:1」やねんけど、全くおんなじ本みたいでしょ。 一番下の「POCKET FANTASY BOOK」が「SCIENCE FICTION SERIES」に変わってるのんなんか、ほとんど気が付かへんし! で、裏返すとこうなってる↓ 一番上の文字が「ハヤカワ・ファンタジー」から「ハヤカワ・SF・シリーズ」に変更されてる。 で、もう一箇所、背表紙に変更箇所があってね、僕はここんとこが好きやねん♪↓ 変わってるところに気ぃつかへん? ここ!↓ ほら、背表紙の一番上の《HF》が《SF》になってるでしょ!《HF》はハヤカワ・ファンタジーの略ね♪ 僕が古本屋さんへ通いだした頃には、もう《HF》は、ほとんど見れなくて、たまに見つけると嬉しくって、すぐに買ってしもうたんを覚えてる。 読みたいって事より、もはや《HF》コレクターになってたな。 今では翻訳もんを全く読まなくなったし、SFなんか好きでも何でもないし何の思い入れもないねん(^^ゞ この前の記事…、ってか、この頃全然更新してないから、先々月の記事『「フランス装」って本の綴じ方、知ってる? 』に、アマゾンの古本屋さんには本についての知識の足らない人が多いって書いたやんか。 今回、ハヤカワ・ファンタジーを、こちょこちょっと検索してみて、あそこの古本屋さんって、ほんま、何にも分かってなくて、掲載場所も間違っていれば、シリーズ名や本の形状まで間違ってるって、そういう本のほうが多いのんにビックリしてもたわ。・何千円もの値打ちがあると思える本を、安い全く違う本の中に掲載して10分の一の値段で売ってたり・安物の本やのに、知識がないから高価な絶版本の中に高値を付けて並べてたり で、まぁ、そんなんはどぅでも良いんやけど、みなさん、アマゾンの古本を購入するときは、その本の素性をいろんなサイトで調べてから購入したほうが良いと思うよ(^_-)-☆ で、今回ね、オークションで僕の持ってる《HF》を全品1,000円均一の固定価格売りする事にしたんよ♪ しやから「ハヤカワ・ファンタジー祭り!!」っちゅうわけ(^^♪ とりあえず祭り期間の一週間ほど1,000円で載せて、売れなかったら本の状態によって、高い値段に付け替えて飾ろうと思う。 ほら、珍しい物は飾っときたいから、簡単には売れへん値段をつけたいやん(^^ゞ なんせ、値段をつけるのんは出品者の勝手やからね(^^ゞ しやけど、本によっては傷みが酷くて1,000円の値打ちもない本もあるから、僕の本を慌てて買ったらアカンで! とりあえず、最初の《HF》は「ハヤカワ・ファンタジー3001 盗まれた街」で、この本の発行が日本のSF本の発行の本格的な始まりやったんとちゃうやろか?(^_-)-☆ その運命の発行日は昭和32年12月31日、1957年の大晦日やね。 その頃の日本に、この本を喜んだ人がどれぐらい居はったんやろ? 大晦日にこの本を買って来てテンションが上がってしまい、紅白歌合戦も見ずに読んではった人が居てるんやろか? その頃の日本のSF事情って、どんなんやんたんやろね? 取りあえず手塚治虫さんの『鉄腕アトム』を検索してみたら、すでに連載が始まってたわ! そしたら『鉄腕アトム』はSFマンガと呼ばれてなかったんかもしれへんね。 SFマンガというカテゴリーがまだ無かったに違いないもん。「空想科学マンガ」とか言うてたんとちゃうやろか?(^^ゞ やっぱ手塚先生は凄いな! ってか、そんなんはどうでも良いから「ハヤカワ・ファンタジー祭り!!」の本を紹介するね(^^♪【ハヤカワ・ファンタジー3001 盗まれた街 ジャック・フィニイ】 盗まれた街の商品ページはここをクリック【ハヤカワ・ファンタジー3002 ドノヴァンの脳髄 カート・シオドマク】 ドノヴァンの脳髄の商品ページはここをクリック【ハヤカワ・ファンタジー3003 火星人ゴー・ホーム フレドリック・ブラウン】 火星人ゴー・ホームの商品ページはここをクリック【ハヤカワ・ファンタジー3005 吸血鬼 リチャード・マティスン】 吸血鬼の商品ページはここをクリック【ハヤカワ・ファンタジー3014 神経線維 レスター・デル・リイ】 神経線維の商品ページはここをクリック【ハヤカワ・ファンタジー3016 鋼鉄都市 アイザック・アシモフ】 鋼鉄都市の商品ページはここをクリック【ハヤカワ・ファンタジー3020 300:1 J・T・マッキントッシュ】 300:1の商品ページはここをクリック【ハヤカワ・ファンタジー3026 宇宙商人 フレデリック・ポール/C・M・コーンブルース】 宇宙商人の商品ページはここをクリック【ハヤカワ・ファンタジー3027 金星応答なし スタニスラフ・レム】 金星応答なしの商品ページはここをクリック【ハヤカワ・ファンタジー3029 来たるべき世界の物語 H・G・ウエルズ】 来たるべき世界の物語の商品ページはここをクリック