テーマ:本のある暮らし(3317)
カテゴリ:本
内田康夫さんの『「信濃の国」殺人事件』を読んだんだけど長野県好きの僕としては全編嬉しくてたまらない本だったよ(^^♪
ものもと長野県て、北信、東信、中信、南信とに文化的な違いがあるとか7つの谷と平がありそのあいだには峻険な峰峰と高原があるなんて風な認識はあったんんだ。 そのそれぞれにそれぞれの魅力があって好きだったんだ。 基本、冬に多く訪れてるけど夏は夏でどの山にもどの谷にも平にも、それぞれの風情があってあきることがないんだよね。 この『「信濃の国」殺人事件』は”信濃のコロンボ”と呼ばれてる竹村警部が七つの谷と平を駆けずり回って難事件を解明していくんだ。 大阪から長野にお嫁さんに来たところのばりばり大阪弁の大阪女性も事件解明にちょっと頑張ったりしてそれも嬉しかったな(^^♪ もともと長野県には詳しい僕だから、途中の事件を解明する過程で僕の方が先に気が付いていらいらすることもあったけどね(^^ゞ で、推理小説だから具体的な内容は書かないけど、この本の中にちょっと目から鱗が落ちる語源の話があったんだ。 「東」って「あずま」って読むでしょ! この「あずま」って言葉は碓氷峠から東、群馬・関東の方を見て日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が 「吾嬬(あずま)はや……」と言ったのが語源なのだそうだ! 「わが妻はもういないのか」と云う意味だ! これはね、日本武尊が関東を平定し、信濃に入ろうとしたとき、碓氷峠から関東の野をかえりみて愛する姫を偲んで言ったのだそうだ。 日本武尊は関東への往路は海を行ったのだけれど、その時海が荒れ、海神の怒りを鎮めるために日本武尊の愛姫・弟橘姫が荒れ狂う海に身を投げたのだそうだ。 このことから、碓氷峠より東の関東を「あずまの国」と呼ぶようになったんだって! っちゅうことは「あずま」という言葉は関東の地を現す言葉であって「東」という方向の意味は無いんだろうな、きっと…。 「我妻」とか「吾妻」とかも「吾嬬」と同じなのかもしれないな…。 この前も書いたけど内田康夫さんの本て ”1級の紀行文”だと思う。 本筋には関係ない土地の謂われや歴史にたくさんのページをさいてくれるんだ。 でも、その一見関係ないと思われる歴史の中に伏線があったりするから油断できなんだけどね(^^ゞ 旅をするのは竹村警部であったり浅見光彦だったりするわけだから、そこで語られる話がまたこれ、めちゃめちゃしみ込んでくるんだよね(^^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[本] カテゴリの最新記事
|
|