カテゴリ:劇
この間買った『鹿男あをによし』DVDボックスをやっと全部観た。
今年最初の冬ドラマだし、もう今さらって感じかもしれないけど、めちゃくちゃ素的な時間を持てたもんだから、うだうだと書いてやるんだ!(^^♪ ドラマのDVDボックスというのはなんせ高価だし、僕が買ったのはまだ2回目なんだよな。 1回目は12年前に買った『白線流し』だから、なんと12年ぶりになるから干支が一回りしたってわけだ。 干支(えと)というのは藤原先生(綾瀬はるかさん)の説明だと10干12支なわけで、その最小公倍数の60年で一回りするんだけど、まあ普通「えと」といえば12支のことを言ったりするから良いんだろうね。 「えと」が一回りする度に「目」を使って「鎮めの儀式」をやらなきゃ鯰の尾びれを押さえてる詮がゆるんで日本が滅びるんだよね(^。^) なんとなく解ったような気になってなって観た『鹿男あをによし』だったけど、今回見直して ”よぉ~く解った”ってゆうか よぉ~く解ったような気になった(^^ゞ でね、この ”解ったような気になる”って事が、この『鹿男あをによし』ってドラマには必要なことだって思ったんだ。 このボックスには172分も特典映像があって、その中に80分もインタビューがあるんよ。 このインタビューはホイチョイ・プロダクションズの馬場康夫さんがインタビューアーなんだけど、その馬場さんの言葉で、この『鹿男あをによし』の謎がいっきに解けたような気がしたんだ。 よく耳にした、『鹿男あをによし』の内容が難しいって感想が僕には謎だったんだ。 その謎のキーワードが ”解ったような気になる”って事だと気がついたんだ! 例の鯰の話があるでしょ。 ”鯰の頭を茨城の鹿島大明神が押さえて、鯰の尾びれを「奈良の鹿」と「京都の狐」と「大阪の鼠」が三つの詮を締めて、鯰が暴れるのを押さえてるんだけど60年に一度「鎮めの儀式」によって緩んだ栓を締めなおさなきゃ、鯰が暴れだして日本が滅びる” ってやつ。 この事を聞いて馬場さんは ”解ったような気になった”っておっしゃったんだ。 僕も、まさに”解ったような気になった”んだよな。 でもね、日本の底深くの関東に頭があって、関西に尾びれがあるような巨大な鯰が住めるような水溜りがあるわけがないし、そんなあるわけがないことを理解出来ないってことも分かるような気がするんだよね。 で、僕の複数の友人も、このドラマが”難しい”とか”難解でよく分からない”とか言ってたんだ。 児玉清さん(小治田教頭役)の奥さんも”解らないから楽しめない”とおっしゃってたそうだ。 そういう人が多くて、視聴率が低かったりしたんだろうな。 でもね、童話とかはそういうものでしょう。 いわゆるファンタジーなんてジャンルのものも、そんな理屈で説明できるものじゃないじゃない。 で、思ったんだけど、この話を”解ったような気になる”のは子供なのかな?ってことなんだ。 やっぱ、大人には難しい話だったのかもしれないな。 で、大人でなくて、この話を”解ったような気になった”人たちは、とことん面白いと思ったそうなんだ。 僕なんか、超面白くて、我が人生で最も面白いドラマになってしまったもんな! まぁ、これからも面白いドラマに出会うこともあるだろうけど、これだけ変わってて、ジャンルも説明出来なければ、知らない人にどんな話かを説明も出来ないドラマなんかに出会うことはないと思う。 インタビューの中には原作者の万城目学さんと監督の鈴木雅之さんと脚本の相沢友子さんのインタビューも35分もあって、この原作の小説が出来てドラマにまでなってしまった経緯も聞くことが出来た。 こんな素的な素的なドラマがどうして出来たのかは、とっても気になるところだったしめちゃ面白い話をいっぱい聞けたよ。 そもそも、この話は ”鹿がしゃべったら面白いだろうな…”ってとこから万城目さんは書いたのだそうだ。 だから、鯰にしろ三角縁神獣鏡にしろ卑弥呼にしろ、すべて後付けなんだってんだから小説家ってすごいよな! ”奈良が鹿で、京都が狐ってのはわかるけど、どうして大阪は鼠なの?” って、みんなが思う質問を馬場さんが万城目さんにしてくれたんよね。 これって、みんなの疑問だと思うもん、答えに期待したんだんだけど、その答えが酷いんだよ(>_<) ”大阪には北とか南に繁華街が多いから鼠が多いだろう”だって! 酷いでしょ(>_<) でね、万城目さんは、そういう細かい質問が怖いんだって! つまり、ごっつぅ適当に書いてるから、自分の作品の中に論理的ほころびが出て来たらどうしようって恐れちゃうわけだ。 で、思ったんだけど、やっぱ、この話は”解ったような気になる”能力のある人しか楽しめなかったのかなってことなんだ。 つまり、元々、この物語には理路整然とした世界が構築されたりしてないんよ!!(^。^) だから、監督の鈴木さんと、脚本の相沢さんは何度も会議をして『鹿男あをによし』の世界観を構築したんだそうだ。 例えば「使い番」は女性、「運び番」は男性にしよう!とか、ドラマにするにあたって細かいところをつめたのだそうだ。 脚本の相沢さんが脚本のト書きに”鹿がうろたえる”なんて書いたら監督の鈴木さんが”鹿がうろたえる”は無理だとかクレームがついたり、苦労話も面白かった。 でも鹿くんはどんどん劇が上手になって、最後のほうには、ちゃんとうろたえたりしてたもんなぁ(^。^) その鹿くんの苦労話も特典映像でふんだんに語られてて面白かったけど、鹿さんの秘密は他言をするなってことだったから書かないでおこうっと(^^ゞ それと配役についてなんだけど、堀田イト役の多部未華子さんは、誰もが認めるはまり役だったんだってさ。 原作の段階で多部さん以外には考えられなかったのだそうだ。 あの堀田は、ほんとに良かったもんねぇ!(^。^) で、”へ~!”って思ったのが藤原先生役の綾瀬はるかさんなんだけど、彼女の演じる藤原先生が可笑しくて監督の鈴木さんも脚本の相沢さんも綾瀬さんよりになって行ったんだって! 綾瀬さん本人は”脚本がそうなってた”と言うんだけど、どうやら綾瀬さんの強烈キャラが、あの面白い藤原先生を作って行ったみたいだな(^^ゞ 最後になっちゃったけど、一番上にある写真は、このボックスを開いたところなんだけど、なんとディスクが三角縁神獣鏡になってるんだ! ドラマのディスクが5枚と特典映像のディスクが1枚、計6枚の三角縁神獣鏡がオマケに付いてるとも言えるんだよね(^^♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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