テーマ:本のある暮らし(3315)
カテゴリ:本
イーハトーブは宮沢賢治の造語で岩手にある理想郷のことだよね。
この本も浅見光彦シリーズなんだけど、なんかけったいなタイトルだなぁって前から思ってて、やっと読んだんだけど、途中ぐらいからデジャブーみたいな変な感じで読んでたんよね。 なんか聞いたことがあるような見たことがあるような変な感じ…。 ”あれ、この万年筆はパクられた万年筆なんだ!”みたいに、読む前から先が分かったり変な感じだったんよ。 でね、読み終わってみて、この話テレビで見たに違いないって思った。 だけど光彦の顔が出てこないんだ。 だいたい見たやつは光彦の顔が浮かぶんだけどなぁ…。 で、ネットで調べてみたら2000年10月にフジテレビの 榎木孝明さんの光彦で放送されてた。 やっぱ、あれだな、フジテレビの榎木さん・中村さんの光彦は印象が薄くて顔がないんだな。 辰巳琢郎さんや沢村一樹さんだったら、必ず物語に光彦の顔がついてくるもん! だって、フジの光彦は台詞をしゃべってるだけで何にも考えてないんだもん。 こんな感じで何の感銘も受けずにストーリーだけが頭に残るなんて、もったいないだけだもんな。 せっかく内田康夫先生が心血を注いで書いてられる光彦の物語なのにあらすじだけが何となく頭に残ってるだけだなんて悲しすぎるよ(>_<) もう見たくても我慢してフジテレビの光彦は見ないようにしようと思う。 で、この本、やたらと光彦自身の解説をしてるような記述が多いんよ。 このあいだ光彦のソアラ。って記事に光彦のソアラがツートンカラーのソアラだという事もこの本で分かったことも書いた。 ほかに面白かったのが、光彦の好きな殺人事件はどんなだかを、わざわざ説明してるんだ。 好きな殺人事件だなんて不謹慎も極まりない言い方なんだけどね(>_<) でね、光彦はそれが自分の好きな事件だと ”たとえどんな遠隔地であろうとソアラを駈って飛んで行くのだ。”なんて、悪びれずに書いてる。 僕の文章だったらびっくりマーク3つと”(^_-)-☆”←この顔文字でも書いてしまいそうな勢いだもん、光彦ってもしかしたら性格破綻者かもしれないな。 で、性格破綻者ではあるかもしれないけど、光彦の好きな事件というのは僕にもとてもよく分かる! 光彦がいうところの申し分ない事件というのは ”歴史や伝説めいたものが絡んでいたら、まず申し分ない”って言い切ってる。 僕も”歴史や伝説めいたものが絡んでいたら”ギンギラギンに目がさえて朝までかかっても読み続けてしまうんだよな。 この光彦のいう歴史や伝説絡みの物語を最近二冊連続で読み、その二冊は僕の光彦ベスト3に入ってしまったんだ。 それが『皇女の霊柩』と『斎王の葬列』の二作なんだ。 皇女というのは幕末に降嫁した和宮、斉王は天武天皇の娘の大伯皇女という訳で、どちらも天皇の娘がからんでる。 どちらも、めちゃくちゃ面白く読んだんだけど、光彦の好きな事件だったから本も面白くなったのに違いない。 それと、さっきベスト3と書いたのは、僕のベスト光彦はゆるぎなく『箸墓幻想』なんだ。 でね、よく考えたら箸墓に埋葬されてる事になってるのは孝霊天皇の皇女、倭迹迹日百襲姫命(やまとととひももそひめのみこと)なんだ。 これも天皇の娘絡みの物語だったんだ。 光彦がノリノリだったのが分かるし、だから面白い本になってたのだろう! なんて事を書いてたら、テレビで奈良県の纒向遺跡で大規模な遺構が発見されたってニュースが流れてきたよ! 近年、邪馬台国の比定地として俄然脚光を浴びてきてる纒向遺跡だし、今度の発見は「卑弥呼の宮殿か?」みたいな大層な見出し記事も出てる! その現場は箸墓のすぐ傍なんだ。 箸墓も纒向遺跡の一部のわけだから当然なんだけどね。 で、その発掘調査の現地説明会があるんだって! ”現地説明会は22日午前10時と午後1時から。JR巻向駅のすぐ西で、駐車場はない。”って書いてあった。 行きたいなぁ…。 近くには『鹿男あをによし』のロケに何度も使われた黒塚古墳の資料館もあるし、ついでに寄って来ることも出来るもんな。 ほら三角縁神獣鏡が33枚も出土したところで、リチャードがそこにある33枚のレプリカの中に本物の三角縁神獣鏡を隠したとこだよ。 なんだかちょうど良い機会を与えてもらったようなものだし行ってこようかな。 発掘現場も『鹿男あをによし』の一回目のオープニングで卑弥呼が鹿と狐と鼠に日本の未来を託したあの場所かも知れないんだもんなぁ…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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