テーマ:本のある暮らし(3315)
カテゴリ:本
ネタバレにつき危険!
読んでない人は読まないで! 読んだ人でも光彦ファンは読まないで!! つまり『崇徳伝説殺人事件』を読んだけど光彦ファンでない人だけ読んでやってね。 そんな奴居るかよ!って言われそうだけどね(笑) まっ実際居ないだろうし誰も読まなくても、もう頭に来てしまって書かずにはいられないんだ! 准看護師(本では准看護婦)の資格を持つ小沢滋美(26歳)を死に追いやったのは光彦なんだ。 滋美が可哀想過ぎるよ! 彼女は正義感から、自分の勤める特別養護老人ホーム内で起った殺人事件を告発しようと思ったんよね。 それはとっても危険な事だし勇気のいった事で彼女は長く苦しみ悩んだ末の結論として、めちゃ怖かったけど行動を起こしたんだ。 彼女は殺人現場の写真を密かに撮ってて、その写真を信用できるジャーナリストに渡そうとしたんだ。 そのジャーナリスト新坂達之は、以前から特別養護老人ホームの問題点などを雑誌上で追求するような記事を書いてるのを滋美は知っていて信用できる人物だと思ったんだ。 で、新坂と滋美は待ち合わせをして、その写真は滋美の手から新坂の手に渡るはずだったんだけど、二人は待ち合わせ場所を勘違いしてしまい会えなかったんだ。 だけど不幸なことに滋美の前に偶然現われた光彦の事を滋美は新坂と勘違いしてしまって現像前のフィルムを渡してしまうんだ。 光彦は人違いだということを告げずにそのフィルムをネコババしてしまう(>_<) 滋美は光彦のことを新坂だと思い込んでフィルムを渡す時にちゃんと話もしてるんだよ。 「電話でお知らせしたように、あれは殺人事件なんです。~」に始まって、その事以外の不正のことなども話してる。 光彦は、どうして警察に行かないのか?って質問もしてるし、滋美が警察を信用してない事も聞いてる。 その上で、光彦は人違いであることを告げないでフィルムを持ち帰るんだ。 これだけでも、もう詐欺や窃盗って刑法に触れることをやっちゃってるよね。 例えば未必の故意みたいな消極的なことじゃなくて、もうこれは積極的な犯罪だよね。 だまし取ったんだもん。 で、このフィルムを持ち帰って現像してみたら殺人事件の現場写真だったんだ。 こんなの、その時点でネガも写真もシュレッダーにかけて処分してしまえよ!!! まぁ、殺人事件が大好きな性格破綻者の光彦ならそうしないのは分かるけど、それならまず滋美を探し出せよ!! ところが光彦のやった事は警察官と共に、怪しいと思える特別養護老人ホームに行って、その従業員にこの写真を見せるというとんでもないことをしでかしたんだ。 一般市民の光彦だけならいざ知らず、警察官と共にだよ! もう無茶苦茶だよ!!(>_<) 当然のことながら、その後すぐに滋美は殺されてしまう。 だって、そんな写真を撮ることが出来て、なおかつ告発しようとする人間なんて、老人ホーム側としてはすぐに察しがつくに決まってるもんな。 それに新川もすでに殺されてたんだけど、こちらの方も光彦がフィルムをネコババしたからだもんな。 殺人事件が大好きな光彦って、やっぱ一種の精神異常者だと思う。 自分が死に追いやった二人に対して責任を感じないってのも普通じゃないし。 本の前半では光彦も自分の失敗であることを、口にしてるんだけど、途中からはすっかり忘れてしまったみたいなんだから酷いよ! 人の命を何だと思ってるんだ! 僕の感覚では、光彦は自身の死を持って償いをするか、或いは新川と滋美の遺族に対して自分の残りの人生のすべてをかけて償いをするしかないと思う。 滋美が殺されたことが分かってからも、いつもどおりニコニコしてた光彦の笑顔を想像すると悪魔の笑いにしか見えないよ。 もしかしたら浅見光彦という人物は日本の最高権力者かもしれない。 警察機構をバックにつけて、自由人として好きな事が出来るんだもんね。 そんなもの、これだけの権力を持ってたら、どんな馬鹿でも犯人の10人や100人でっちあげられるよ! 何の罪も無い正義の人を死に追いやってまで、そんなに犯人を捕まえたいのかよ! 内田康夫さんはどういうつもりでこんな話を書いたのだろう? たぶん今までに50作品ぐらい光彦を読んだと思うけど、もう読めない。 冗談じゃないよ、こんな奴! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[本] カテゴリの最新記事
|
|