テーマ:ニュース(27)
カテゴリ:理科・算数
北朝鮮の人工衛星から470MHzで音楽を放送してるってニュースで言ってたでしょ。
って北朝鮮が言ってるだけで、人工衛星の打ち上げは失敗したのだから”そんな電波は受信出来ない”ってことを各テレビ局がこぞって実際に受信実験をしてたよね。 だけどさぁ、そんなの周波数が分かっただけでは簡単には受信出来ないって思うんだよ。 どこかのテレビ局は大きなパラボラアンテナを使ってた。 別の局では30エレメントぐらいの2列4段ぐらいの多素子の八木アンテナを使ってた。 でね周波数を470MHzに合わせて、その周辺の周波数も軽く調べて 「受信出来ません」なんて事を言ってるんよ。 これね、大きなパラボラアンテナや多素子の多列多段八木アンテナって、とっても指向性の強いアンテナなんだよね。 衛星から発射される電波ってのは、小電力しか使えないから微弱な電波しか飛ばせないんよ。 だから、その微弱電波を受信するにはこういう指向性の強いアンテナ、つまりゲインの高いアンテナでなければ捉えられないんよね。 そういう意味ではアンテナは合格なんだけど、問題はそんなに指向性の強いアンテナを使ういじょう、衛星の軌道データが分かっていて、ちゃんと追尾をしなけりゃ意味ないんよ。 だって、アンテナが狙ってるところに衛星がなけりゃぁ受信できるわけないもんね! で、この北朝鮮の衛星の軌道を知ってるのは北朝鮮だけなんだから、追尾なんかできないやん! もしも人工衛星が成功してても指向性の強いアンテナを何もない空に向けてもそりゃぁノイズ以外何も入らないよ。 人工衛星が地球の裏にいたら、電波をキャッチできないってことは、無線に興味のない人でも分かるでしょ。 それと同じ意味でアンテナが向いてる方向が5度ずれてるだけでも、受信出来ないんよ。 BSやCSのアンテナの向きを自分で調整したことがある人なら意味が分かると思う。 あのね、テレビ局というのは、電波のプロ集団なんだよね。 謂わば、大学の電波工学の教室よりも実務経験も知識も機材も豊富なプロ集団なんよ! しかも日本のテレビ局なんか世界最高水準の知識と機材を持ってるに違いないもんな。 衛星の軌道データが無ければ受信は無理だという事をどうして話してくれなかったんだろうね。 受信機のデジタル表示が470MHzになってる事とアンテナの映像を流して衛星が飛んでないとする報道は、なんだか嫌らしい報道って感じたな。 予想される、たくさんの軌道データを綿密にスキャンするような事を実際にはやったに違いないんよ。 もし、僕が機材を持ってたらやったもん! そういった事はほんの30秒ぐらいの説明で出来たと思う。 なのに実際の映像は470MHz前後の周波数を軽く覗くというあんまり意味のない事をしただけで電波が無いだなんてねぇ(>_<) 今、思いついたんだけどテレビのUHFの13チャンネルは470MHzなんよね。 だったらさぁ、みんなでテレビのチャンネルを13チャンネルに合わせてたら、誰かが受信出来るかもしれないよ。 UHFのアンテナの向きは、テレビの電波塔の建ってる山の方を向いてるわけだから、どの家の屋根のアンテナも違う方向を向いてるわけだよね。 テレビの送信アンテナの周りに受信アンテナが建ってたら、すべての方角は誰かの家のアンテナはカバーしてるから問題は仰角(打ち上げ角)だけなんよ。 地平近くを衛星が通過すると受信の可能性は高くなるな。 だけど大気圏内を長く通るから減衰は大きいだろうなぁ。 っていうのが470MHzという周波数は極超短波という高い周波数なんで、湿度による減衰が大きいんよ。 スカパーなんかは、もっと高いマイクロ派を使ってるから雨が降ったら見れなくなる経験をした人もいてるでしょ。 そう考えたら、やっぱ頭の上を通過するときが一番受信しやすいんだろうな。 あはっ(^^ゞ やっぱ思いつきはダメだね(>_<) 下手な考え休むに似たりだよ(^_^;) で、470MHzって何度も書いてるけど、これってどんな電波かというとね 1秒間に470×1000×1000回振幅する電波の事なんよ。 で、電波は1秒間に30万キロ進むでしょ。 そうすると、波長は1回振幅する距離だから[30万キロ÷(470×1000×1000)]になる。 30万キロは300000000mだよね。 すると470MHzの電波の波長は 300000000÷470000000=0.63(m)になる。 つまり470MHzの電波の波長は63センチって事なんよ。 これって頃合の長さでしょ。 何十万とかゼロがいっぱいならんだりするのに割り算をしたら、こんな頃合の長さになるんだよ。 で、何が頃合かっていうとね、アンテナのサイズが頃合になるんよ。 テレビのアンテナみたいなのを八木アンテナって言うんだけど、八木アンテナの何本か並んでる棒(エレメント)の長さは、ほぼ波長の半分の長さなんだ。 これを「λ/2」と書いて「2分のラムダ」と読んで、日本語では「半波長」というんよ。 で、実はこの周波数帯のアンテナが僕の部屋の中にあって、ブログにも何度か登場してる。 去年のクリスマスイブに載せた僕の部屋のカーテンの写真にも写ってるんだよ↓ このカーテンの上に見えてるのがアマチュア無線のUHF帯のアンテナなんだ。 この何本か並んでる棒のことをエレメントというんだけど、このアンテナのエレメント長は470MHzのλ/2半波長の30センチほどになってる。 でも、これ、無線機には繋がってなくて、帽子掛けにしてる。 今日写したアンテナの写真↓
多分UHF帯の八木アンテナを帽子掛けにしてる人は世界中探しても僕ぐらいだと思う"^_^" 北朝鮮の人工衛星が470MHzで放送をしてるって報道されて、この帽子掛けを紹介したくなったんだよね(^^ゞ すっと書けば良いものを、ごちゃごちゃ書いて結局読んでもらえない長い記事にしちゃうんだよな(>_<) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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