テーマ:手塚治虫の世界(32)
カテゴリ:本
今夜8時から、パネラーに里中満智子さん、田原総一郎さん、半田健人さんなど、僕の好きな人たちがいっぱい出るってのをスポットの番組PRで知ってたので、楽しみにしてた。
そうなんだけど、まさか11時までの3時間番組だとは知らなくてびっくりしたよ! いやぁ、良い番組だったよぉ~! あっと言う間の3時間だったもんな! 手塚漫画の原点には、いつも戦争というものがあったらしくて、そんな作家は小説家も含めても居ないんだって作家の矢作俊彦さんなんかは言い切ってはったよ。 僕はそんな風には思ってなかったけど、この3時間の番組の中でたくさんの作品を紹介されていくうちに、だんだんと合点がいってきたよ。 だけど田原さん、しゃべりすぎだよぉ~(>_<) 僕は田原さんが大好きだけど、もっと里中さんとか半田さんのお話も聞きたかったな。 でもね、なんかものすごく声をはっていつもの調子で話す田原さんと比べて、里中さんの上品なお話しぶりの素敵なことが際立って、まっ、それはそれで良かったんだけどね♪ 昭和大好きで、いつも訳のわからない昭和のウンチクをひけらかす半田さんも、こんなお歴々のメンバーの中では、あんまり話せなかったみたいだけど、もっと半田さんの話も聞きたかったな。 特に番組の中で大きく取り上げてられてて、田原さんもイチオシ作品に上げてられてた『アドルフに告ぐ』という作品があるんよね。 アドルフに告ぐ 1-5巻 全巻 この作品の出来た謂れなんか初めて聞いてびっくりした! この作品は手塚さんに「自身の戦争体験を書いて欲しい」という出版社からの依頼だったんだって。 でも、この作品はアドルフ・ヒトラーと、神戸に住んでたユダヤ人とドイツ人の二人のアドルフという名前の少年の物語なんだ。 自身の体験とは程遠い内容だよねぇ。 どうしてこういう本が出来たのかも番組で話してくれた。 僕はね、『アドルフに告ぐ』の四六判ハードカバー初版本を持ってるんよ。 僕の持ってる四六判の『アドルフに告ぐ』は珍しいと思うよ。 だから高く売れるんじゃないかと去年オークションに出したんだけど、何故か売れなかったんだ。 でも売れなくて良かった。 今、番組を観終わって、また読み直したくてたまらなくなってしまって、引っ張り出して来て読み始めたんだ。 この四六判ハードカバー本は全4巻の長編で、まだ1巻の72ページまで読んだだけだけど、もう先が気になって仕方がないよ! 昔読んだのに、ほとんど覚えてないから無茶苦茶楽しめそうだよ♪ ↑第2巻だけ帯付きだったので、スキャンしてみた(クリックで拡大)。 四六判ハードカバーでこの装丁って、漫画とは思えないかっこいい本でしょ! 手塚治虫さんって、みんなはどんな印象を持ってるか分からないけど、この人って好きとか嫌いとかって次元の人じゃないと僕は思うんよね。 たとえばシェークスピアって、好きとか嫌いとかじゃなくて偉大でしょ。 レオナルド・ダヴィンチも偉大じゃない! 手塚治虫さんて、それ級だと思う。 かれは偉大な芸術家としか言いようがない人だと思う。 番組の中でも手塚さんが生きていれば、”どれだけ凄い作品をもっともっと生んでくれたか知れないのに残念だ”って声があったけど本当だよなぁ。 手塚さんが亡くなる直前ぐらいの時の手塚さんのドキュメント番組を僕は覚えてるんよね。 「書きたいアイデアは、今も頭の中に100も200もあるのに、手が動かない」って手塚さんが悲しそうにおっしゃってたんだ。 「まるが描けない」と言って紙に円を描くんだけど、それが綺麗な円じゃないんよ。 僕には十分に綺麗な円だと思ったんだけど、手塚さんは、描きたいものが描けないもどかしさを感じてらした。 それから少しして手塚さんは亡くなってしまったけど、手塚さんの頭の中にあった、作品にならなかった100も200ものアイデアってどんなだったんだろう? あのときの手塚さんを思い出すにつけ、その事を思ってしまう。 手塚さんって死ぬまで「才能の枯渇」なんて事には縁のない人だったんよね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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