テーマ:本のある暮らし(3315)
カテゴリ:本
もう何十年も前に読んだうろ覚えの本の事を書くのもなんなんだけど、このあいだ書いた『赤ずきんちゃん気をつけて!』の記事に、つい書いてしまった事
”多分今だったら5ページも読めないような気がする” って事の理由をコメントで尋ねられたんだけど、”なんでだろう?”と思ってしまって答えられなかったんだ。 で、書いた事には責任を持たなきゃならないと思うし、真剣に考えてみたんだ。 この『赤頭巾ちゃん気をつけて』は庄司薫さんが芥川賞を受賞した作品なんだ。 高校のとき授業中に隠れて読んでたのを覚えてる。 ホンマ高校ではちっとも勉強せんかったもんなぁ…(>_<) 庄司さんって人はピアニストの中村紘子さんの旦那さんなんだ。 今も毎日中村紘子さんのピアノリサイタルのCMがテレビで流れてるよね。 だけど庄司さんの名前はついぞ聞いたことがないけど、今はどうなさってるんだろう? 『赤頭巾ちゃん気をつけて』と一言で言うけど、この本には続編が3冊もあって「薫クンシリーズ4部作」として完結してる。 2作目『さよなら怪傑黒頭巾』 3作目『白鳥の歌なんか聞えない』 4作目『ぼくの大好きな青髭』 主人公は作者と同名で庄司薫クンなんだ。 日比谷高校3年生なんだけど、この物語の時代は高校選択制度が今と違ったために灘高と争うぐらいの日本一の進学校だったんだ。 で、主人公の薫クンは、その学校の中でもめちゃくちゃ優秀な生徒なんだけど、好きな勉強をしたいために東大は受験しなかったんだと思う。 とにかく、この薫クンはあらゆる事に自由なんよね。 家は裕福だし、多分行きたい学校があれば世界中のどこの学校にも行けるんだろう。 きっと、作者の庄司さんがそうだったんだろうな。 この本を読んでたときは超あこがれたし眩しかった。 薫クンのようになりたいって思ったよ。 なんせ、薫クンの思い悩んでる事が、自分なんかと全然レベルが違うって風に思っちゃったんだなぁ…。 でも、なんだろう、今、うろ覚えにも薫クンの事を思い出すとつまらないんだ…。 って、よく考えたら高校生の時に、かっこいい高校生に憧れて、今おっさんになってつまらないと思うのは当たり前なんよね。 今でも高校生の薫クンに憧れてたりしたらおかしいもんな。 だけど、それだけなんだろうか。 なんかもっと鼻につくような感じもするんよなぁ…。 なんか断片的に思い出してきた。 確か薫クンはゲーテとシェークスピアが好きだったんだよな。 ああ、なんか、やだ! それとか高校生のくせに一流ホテルのロビーに行って外国人を見つけて英語の実力を試すために話したりしてたような気がする。 今の僕は、無類の英語嫌いだしなぁ。 いくら勉強のためとはいえ、そんなんするやつ嫌だもんな。 なんの事はない、今の僕は薫クンを嫌いなだけなのかっ!(^。^) 若いときに好きだった人を今は嫌いになってるなんてことは多々あることだし、ただそれだけのことだったみたいだな。 その人が、物語の中の架空の人物であったとしても、そういう事はおこるだろうからな。 そうだっ! 浅見光彦だってそうだった!(^_-) ちゃんと考えてみたら、理由が分かってすっきりしたな(^^ゞ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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