テーマ:本のある暮らし(3316)
カテゴリ:本
東野圭吾さんて、あまりにも人気があって映画化ドラマ化も目白押しだし、そりゃぁ面白いに決まってるんだろうけど、なんかベストセラー作家の本を読むって行為そのものが嫌いなんよね(^_^;)
面白い本を読む事を拒否するってアホみたいやけど、そういうアホな癖が僕にはあるんやからしゃぁない(>_<) だけど、村上春樹さんは僕には合わないってのが読んで分かったって事もあるし100%面白いとは限れへんけどね。 ようするにあれだね、人から勧められるのが好きやないんやろね。 みんなが面白くないって言ったほうが読みたくなったりして(^^ゞ そんなんだから東野圭吾さんの本を買ったのも当然初めてなんだけど、どうして買ってしまったかというとね 本が光っててん! 【送料無料】白銀ジャック このアフェリの写真では分かりにくいだろうけど、雪の壁にシュプールを描いてるのはスノーボーダーなんだ! こんなほんまもんのバックカントリーを滑った事はないけど、大雪が降ったあとの朝一に八方の黒菱を滑ったのを思い出す。 で、本の裏を返すとスキー場が舞台のミステリーみたいやし! ”東野圭吾でも、これ、読んでみたいかも…” なぁ~んて思っちゃったんよね(^^ゞ ただね、帯に堀北真希さんの推薦文があるのはどうかと思った。 堀北さんは読書家だそうだから、自主的に、あるいは頼まれて「白銀ジャック」を読んだ事はあっても良いと思うけど、堀北さんが「白銀ジャック」をどれだけ面白く感じたかってのは疑問なんだ。 この本の本当の魅力を感じる事が出来る人に読んでもらおうとするなら堀北さんに帯の言葉を依頼するのは絶対に間違ってると思う。 実業之日本社さんって頭が少しおかしいのではないかと思った。 つまりね堀北さんは読書が趣味だけどスキーやスノーボードが好きだなんて聞いたことがないし、スキー場にどれほどの回数行ってるのか知らないけど、そうは行ってないと思う。 この本の面白さを、より感じる事を出来るのはスキーヤーとかスノーボーダーであるのは間違いないよ! はっきり言っちゃうとね、この本、スキー場に行った事のない人が読んでも、ちっとも面白くないよ。 なんで堀北さんやねん! 國母くんぐらいに書いてもらったら良かったのにね(^。^) で、ネタバレはあんまりしたくないけど、この本の面白いところのひとつが100%スキー場内だけの物語って事なんだ。 登場人物もスキー場内だけの人物で、スキー場外の家族とか関係者とかも一切出てこない。 スキー場で起こった事件をスキー場内の人物だけで対処してる。 ある意味舞台劇みたいだけど、その実スキー場というところは広大な面積なんよね。 スキー場で滑ってる距離って、びっくりするほど長距離だったりするんよね。 例えば滑走距離が2キロあるリフトに10回乗ると、それでもう20キロも滑ってる訳で1日に100キロ滑ったりもするわけよ。 エリアとして山が三つも四つも含まれてたりする。 スキー場内だけと行っても、スキー場内リゾートホテル、スキー場の会社の事務所、スキーパトロールの詰所など、いろんな場所が出てくる。 ゲレンデ間を移動する自動車も出てくる。 だけど、その全部が新月高原スキー場というたった一つのスキー場内なんだな(^^ゞ スキー場の運営というものを内側から書いてくれた小説という事だけでも、こんな本は初めて読んだなぁ! 主人公はスキーパトロールでスキーヤーの根津って男なんだけで、根津は本当はボーダーでスノーボードクロスもやってる。 同僚の女性パトロール藤崎絵留は根津なんか足元にも及ばないスキーの腕前だったりする。 で、冬の間は、このスキー場に籠りにきてるスノボードクロスのアスリートの女の子瀬利千晶、そのいとこのボーダーの兄弟と登場人物たちが楽しいんよ。 犯人を根津と千晶が追跡してるときなんかドキドキしたなぁ! ちょっと書くね 根津も彼女の隣に行って下を見た。すると十メートルほど下に、古いリフト小屋があった。今は使われていない設備だ。三角屋根の上には、雪がたっぷりと積もっている。 根津は千晶を見つめた。「まさか、あれを?」 彼女は口元を緩めたかと思うと、次の瞬間に跳び出していた。 (実業之日本社文庫より) どっひゃぁ! これ、凄いシーンだよぉ!(@_@) 他にも、森の木々のあいだを全速力で疾走するとか、競技じゃなくて、スキー場を守るためにスキーやスノーボードで飛んだり滑ったりするのがスリリングでドッキドキもんやったわ! それにしても、この本ね、スキー場に行った事がない人はどう読むのか気になって、ちょっとネットを覗いてみた。 そしたら、案の定、絶賛してる人は居なかったよ。 ”まぁまぁ” とか ”普通” とか、書いてはって、ちゃんとスキー場に行った事がないって明記してはる人が多い。 スキー場に行った事がないけど、よく情景を感じる事が出来たのは筆力のなせるところだろうとか書いてはった人も居たけど、行った事のない人が何を分かると言うてはるんやろ? ってか、そんな人、この本を読まんといたらええのになぁ。 どうして、この本を読もうと思ったんやろ??? 東野圭吾さんの本やからやろなぁ。 堀北さんに推薦文を書いてもろうた悪影響が出てるんかもしれへんなぁ。 だけどさぁ、この本の最後のスペクタクルシーンは、めっちゃ映像的やった! 映画にしてほしいなぁ…。 どれだけリアルな雪崩のCGを作れるかが、あのシーンのみそやから、ちゃんとしたチームに作ってほしいな。 雪崩で、親子が死んでもうたか?と思ってたら、まだ雪崩の雪煙りが残ってる中からスノーモービルを先頭に子供をおぶったスノーボーダーとかスキーヤーとかが滑り降りてくるシーンなんか、下手くそが作ってもトリハダもんの映像になるに違いないもん! そのスペクタクルシーンから暗転して、カーっと晴れ渡ったスキー場で開催されるスノーボードクロスのシーンが本当のエンディングシーンになって、とっても清々しい後味の良い映画になるに違いない! あっ、そうだ! どこのスキー場をロケ地にしよう? あんまり規模が大きくなくてリゾートホテルを持ってて、ホテル前からゴンドラが出てて、山向こうに連絡の悪いゲレンデがあるようなところ。 それに、何よりも景色の良いスキー場! って、景色の事を考えると、どうしても白馬エリアを希望してしまうんだなぁ、僕は…。 そんなん僕が考えてもしゃぁないわな…(^。^) そうや! ホイチョイさんに考えてもろたらええねん! しやけど、ホイチョイさんは関東エリアやから志賀高原が好きやからなぁ。 なんせ白馬は長野県なのに大阪弁が飛び交うけったいな所やから、ホイチョイさんの洗練されたイメージに合えへんのんかもしれへん(^_^;) まっ、いずれにしろ、この本は、そんなくだらない事を考えてまうような人、たくさんのスキー場に行った事があって、スキーも出来てボードも大好きって、そんな人に読んでほしい本やなぁ だけど、なんかそんな人は読んでないような気がする…(^_^;) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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