テーマ:本のある暮らし(3315)
カテゴリ:本
もう、だいぶと前に読んだ本なんだけど、机の横にお置きっぱになってるのを見つけたので書く。 だって、この本には、ほんま ”やられたぁ!騙されたぁ!くっそぉ!こんなん有りなん!?” って思いが凄くて、騙された感では過去一番の本かもしれへんし、やっぱり書こうと思った。 しやけど、問題はやねぇ、その「やられた部分」を書いたら、それはもうネタバレになるわけで、そんなんを知ってしまえば、この本の存在意味がなくなってしまうし! 犯人が分かるなんて単純なネタバレと違って、この本の頭からの意味が違ってくるねんもんなぁ…(^_^;) 本の頭から意味が違ってくるということでは、道尾秀介さんの『向日葵の咲かない夏』クラスのインパクトがあったんやけど、『向日葵の咲かない夏』みたく非現実的な強烈世界じゃなくて、舞台は高校の中だけというシンプル学園推理の形をとってるねんね。 舞台は高校内だけで、登場人物は男女バスケ部員がほとんどで、それと放送部員と先生方。 物語は男子バスケ部員・椎名康(しいなこう)の一人称で語られる。 軽く頭の病んでるスポーツ系高校生が主人公の学園ミステリーというテイストの小説で、本全体をひっくり返すどんでん返しなんかが仕込まれてるなんて全然想像してなかった。 そんな感じで別に違和感を持つこともなく物語は九割がたすすみ、物語がその佳境にかかったときに、ルビ付きの文章が一行ちょっとだけあって、その一行の意味する事が頭の中で爆発して、 ”ちょっと、待ってぇやぁ~~!” ”なんやねん!それっ!” ”ちょっと待って!ちょっと待って!ちょっと待って!” ”えっ!どうゆうこと?” ”っちゅうことは、つまり、えぇっとぉ~~???” みたいになって、本を読み続けるのんをストップして、本の始めのほうからいっぱい読みかえしてしまった。 しやけど、この本、絶対に映像化でけへんな! アニメも無理! 活字だけで初めて成立する物語や! これが噂に聞く「叙述トリック」ってやつなんやろか? オモロイなぁ(^。^) あっ、でも「叙述トリック」という事が分かって読むだけで面白さが半減するんやろか? なんてことを言いだしたら「叙述トリック」と書くだけで、ある意味ネタバレちゅうことになるのかも知れへんけどね(^_^;) でぇ、この本を読んだ理由は、いつもの通り、帯にやられてしまってんね。 書き写すのが面倒なので、帯の表と裏を載せるね↓ そそられるでしょう! 馳さんは最高傑作やって言うてはるし、綾辻さんは横溝正史賞の中で三本の指に入るて言うてはるし! 横溝正史賞って、過去に阿久悠さんや柴田よしきさんとかが受賞してるし三本の指ってすごいと思う。 横溝正史賞って受賞なしの年が結構あるねんね。 二年連続受賞なしなんて事もあったみたいやわ。 これって信用できる賞やと思わへん? ほんまにオモロイ作品がなかったら受賞を出さへんっちゅうことやもん! 例えば江戸川乱歩賞なんか去年は二作品も受賞してたけど、僕、二作品とも読んだけど、どちらも面白くなかってんね。 商業的には受賞作はいっぱい出したほうが良いんやろうけど、オモシロない本にまで受賞させてたら、長い目で見たらちっとも良いことないと思うわ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年04月14日 05時38分53秒
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