カテゴリ:社内コミュニケーション
全世界のキャリア(通信事業者)は、積極的にIP電話に投資することを宣言しています。日本のNTTも例外ではありません。
従来の電話システムはもう先が見えないと言っても過言ではないでしょう。 今や、IP電話を導入するかどうかではなく、いつ導入するか、という課題に変わりつつあります。 新聞でも毎日のようにIP電話の記事が掲載され、導入事例や導入の発表、新製品の発売開始など、連日私たちの目に留まります。 ただ、IP電話そのものがいったい何なのか、それで何が変わるのかという命題については、それほど掘り下げて書かれてはいません。 日経コミュニケーションなどの専門誌はともかく、経営者が読むようなビジネス誌に、それほど詳しいものが期待できようはずもありません。 なぜ書かれていないのでしょうか。 それは、IP電話がまだまだこれからだからです。 今現在、IP電話でなければできないものはありません。電話料金などのコストは変わってきますが、通信としての電話機能で、IP電話でなければならないものなどないのです。 現在、ファックスがどれだけ家庭に普及しているか知りませんが、そろそろファックスが普及期に入り始めたとき、よく言われていたのが、キラーアプリケーションの不在でした。 家庭で使うファックスの用途で、非常に重要なもの、ファックスがなければできないものとは何でしょう。 みなさん思いつきますか。 私がそう聞かれても、多分、地図を送るくらいしか思いつきません。 いまだにキラーアプリケーションが見当たらない例です。 IP電話でなければ実現できない機能、実は今のところありません。 例えば、音声もIPのパケットなので、それを録音したりファイルにしたりしてメールでやりとりをするなど、確かに便利な機能はありますが、これは別に音声自体がIPでなくても実現できますし、決定的に便利なアプリケーションとも言えませんね。 では、実際に通信事業者やプロバイダがIP電話に積極的な投資を行い、苛烈な競争を始めようとしているのはなぜでしょうか。 それは、可能性です。 音声がIPになり、データと同じ世界に統合されたということで、新しい使い方やアプリケーションが出てくるかもしれない。 実際にはそれらしきものが出てきています。 それはユニファイドメッセージ、プレゼンス、マルチメディアコンタクトセンターであったり。 これらの用語は、後ほど解説させていただきますが、どれも決定的なIP電話の条件ではありません。 しかし、それぞれの使い方が進化して、IP電話でなければできないキラーアプリケーションが登場すれば、この流れが一気に加速することは間違いないでしょう。 それを皆が今模索しています。 もし今、IP電話を導入したとします。どんなメリットがあるでしょうか。 それは、下記のようになると思います。 電話料金の削減 維持費の削減 減価償却費の削減 上記3項目はさらにいくつにも細分化されますが、コスト削減に対するIP電話の影響は大きなものがあります。 これらについては、次回から項目別に解説してまいります。 そして、今もっともIP電話メーカーからのメッセージとして一般的なのが、生産性の向上というものです。 これについても次回以降で解説いたします。 城下町けんぞう お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.06.22 22:45:19
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