テーマ:楽器について♪(3648)
カテゴリ:ピアノ雑感
3年前ブリュッセルに来た時はパリ在住の調律師Kさんが案内して下さったが、その時は楽器博物館を見学する時間がなかった。でもここはKさんおすすめで、次回ブリュッセルへ来る時はぜひ立ち寄るよう薦めて下さった。それ以来今度ブリュッセルへ行く時は必ず楽器博物館に立ち寄ろうと決めていた。そして今回機会がおとずれたわけである。
中央駅から歩いて少しのところにある、「Old England」という建物がそれだ。この建物はブリュッセルに散在するアールヌーボー(ドイツ語ではユーゲントシュティール)建築の一つだが、現在は楽器博物館として使用されている。 ここはヨーロッパの楽器博物館としては最も名高いものの一つである。出展数はこの規模の楽器博物館としてはそれほど多くはなかったが、内容が充実している。通常、楽器博物館はコレクションをただかき集めたような印象がどこか拭いきれないものだが、ここはバランスよく展示してある。ただ解説がフランス語とフラマン語のみで理解できなかったのが残念である。 まず古楽器、とくに原始楽器の充実には目を見張るものがある。これらを一般向けの博物館で見るのは初めてである。写真左側は「楽筒」または「筒型チター」と言われるもの。ピアノの祖先をたどっていくと最終的にたどり着くところである。 その右側はプサルテリウムという板型チターの一種。上記の楽筒はやがて弦となる繊維をより合わせた「筏型チター」となってそこから「板型チター」へと発展する。これには大きく分けて棒で叩くもの(ハックブレット、ダルシマー、サントゥール)と指やピックではじくものとがある。この楽器ははじいて音を出す方だが、こちらのほうは打弦式より数が少なく、めったにお目にかかれない。 打弦式のものはポピュラーで、現在でも辻楽師が演奏したりする。これが後にパンタレオンという名演奏家が登場し、このパンタレオンの演奏を一般の人にも演奏可能にしようとしたのがピアノ発明の動機のひとつである。(もう一つの動機は言うまでもなくチェンバロにデュナーミクを与えようとしたことである) 楽器博物館の醍醐味はその土地で生まれた「地ピアノ」とでも言うべき楽器が見られることである。ヨーロッパには古くから地場産業ピアノメーカーが点在する。ここでもブリュッセル産ピアノの展示があった。 一番左はGroetaer et Filsのキャビネットピアノ1890年製、その右はHermann Lichtenthalのビュッフェピアノ1830年製で、ともにブリュッセル産である。 一番右側の写真は手前がプレイエル、奥がベーゼンドルファー。それぞれショパン、リストの写真と解説が横にあったので、何かゆかりがあるのかもしれない。ひょっとしたらショパンが弾いたプレイエル、リストのベーゼンドルファーもしくはその同型かもしれない。しかし、フランス語、フラマン語の解説では理解できなかった。 経過時間 1月 29日 2時間 35分経過 吸った煙草 0本 吸わなかった煙草 601本 浮いた煙草代 120ユーロ 延びた寿命 2日 2時間 5分 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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