テーマ:海外生活(7773)
カテゴリ:ドイツ生活
(またまた昨日のつづき)
しばらくしてブレーメンのゲーテでの留学(遊学?)生活にも大分慣れてきた。毎日新しいことの連続で楽しかった。ディスコへ行ったのも初めてだし、実はEメールもこの時始めたのである。 だが、もちろんただ楽しみに来ていたのではなかった。 僕はピアノ技術の修行をドイツでしたかったのだ。だが当時何もあてがなかった。それどころか具体的に何からはじめて良いやら見当がつかなかった。 多くの日本人がそうであるように、僕もドイツにあるピアノ工場と言えばスタインウェイとベヒシュタインくらいしかまともには知らなかった。それでまず単刀直入にこれらのメーカーに「働かせて欲しい」と手紙を書いてみることにした。もちろん就職させてはくれないと思った。それで追記としてドイツで修行したい場合どう動いたら良いのか質問も併せて書いた。 1、2週間ほど経ってスタインウェイ社から返事が来た。スタインウェイという会社はお断りの返事にさえ豪華な装飾的な封筒を使う。 もちろん残念ながら就職口はないとのこと。だが、修行についてはここに尋ねてみよとのことで、ハンブルクのIHK(商工会議所)とルートヴィクスブルクの技術学校(現在のOWS)の連絡先を教えてくれた。そしてそれぞれに修行の仕方について質問の手紙を書いた。 IHKからは詳しくはホームページを見てくれ、というあっけない返事。 ルートヴィクスブルクからはかなり詳しい手紙がきた。それは後に恩師となるクニッペルという教師からのものだった。 それによれば、ドイツでピアノ技術の修行をする場合、工場での技術習得と学校での理論の勉強を平行して行うデュアルシステムがとられている。学校への入試はない代わりに修行先つまり就職先を自分で見つけてこなければならない。見つかれば学校へも自動的に入学となる。 手紙には修行(Ausbildung)で具体的にどんなことを学ぶのか、訓練するのか書いてあった。そしてそこには僕のやりたかったことがそっくり入っていた。 これだ。これこそ僕がやるべきことだ。 この時そう確信した。それから修行先探しの日々がはじまる・・・ (つづく) 経過時間 2月 22日 4時間 57分経過 吸った煙草 0本 吸わなかった煙草 842本 浮いた煙草代 168ユーロ 延びた寿命 2日 22時間 10分 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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