Der Nakajistil

今日、一箇所弦を張り替えた。低音の巻き線ではなく、中音のワイヤー弦である。

張ってみて、音を鳴らすと何かおかしい。コシがなく、シャリシャリした音だった。もっともそういう音のするピアノというのも世の中には存在するわけだが、新しく弦を張ったその部分だけそんな音なので、異様だった。

そこで張った弦を外してみてマイクロメーターで測ったところ、指定の弦より若干細かった。間違って細いのを張ってしまったらしい。

しかし、グロトリアンは他のメーカーに比べて強い張力、すなわち太い弦が張られている。少しぐらい細くても支障ないかと思ったがそうではなかった。やはり強い張力で設計されているので、設計どおりに弦を張らないと思う音にはならない・・・と、今日は少し怪我の功名のような勉強ができた日だった。