テーマ:楽器について♪(3648)
カテゴリ:ピアノ雑感
(昨日のつづき)
さて、E音の鍵盤が下がりっぱなしになっていたわがクラビノーバだったが、その修理をすべく、何とか鍵盤ユニットを取り出すことができた。ここで、中をじっくり見て、何が原因か探らなければならない。 ・・・とは言え、電子ピアノの鍵盤のスティック(可動部分が固まって動かなくなることをスティックと言う)の原因は大体2つのうちいずれかである。 ひとつは、板バネが折れていること。もうひとつはグリスが固まってしまい、動きが悪くなっていること。 我が家のケースは明らかに後者であろう。なぜなら時間がたつと鍵盤が戻ってくるからだ。つまりバネは機能している。 とりあえず問題の鍵盤を抜いてみる。鍵盤は奥の出っ張りに刺さっており、板バネが押さえつけている状態になっている。鍵盤を手前に引っ張り、奥側を上に引くと鍵盤が抜ける。 鍵盤を支持している点は奥と手前の2点で、それぞれが摩擦部分となる。それらの場所にたっぷりと盛られている古いグリスをまずアルコールで除去する。手前のグレーの出っ張りはある程度弾力のある合成樹脂でできている。おそらくスティックしていたのはこちら側である。 こちらは奥側。ちなみにここと鍵盤の相性で鍵盤の傾きや間隔が決定するようだ。同じEの鍵盤でも微妙に異なる種類がある。おそらく製造時には現物合わせでやっているのではないか、と思った。しかし、もしそうだとすれば電子ピアノということや値段を考えるとかなり手間がかかっている気がする。 さて、新しく塗るグリスだが、オリジナルは何を塗っていたのかわからない。プラスチックということを考えればシリコングリスが良さそうだが、少し粘度が高い気がする。それで、グロトリアンのピアノにも使用されているProtek MPL-1を使ってみたところ、なかなか良かった。 鍵盤の動きは正常化したので、外したコネクターをとりあえずつなぎ、電源を入れて音だしチェックする。音がちゃんと出ることを確認してから、分解した外装部品などを元通り組み立てる ・・・というわけで、何とか修理完了。めでたしめでたし・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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