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カテゴリ:高校受験
各県立高校の倍率が発表となりました。
例えば、募集定員280名に対する志願者が昨年は350名だったけど今年は320名だった。 この場合、数字だけを見ると楽になったような気がするのですが、長年指導してきて、「350でも320でも厳しさは変わらい」というのが実感です。 各校ホームページの人数を眺めながら、いろいろと心の動きのある人もいるかもしれません。 食べ物が喉を通らなくなってしまう男の子もけっこういますし、ほんとにケロッとしている女の子もいます。この仕事を始めてから「ああ、女性はこんな若い時分から太かったんだ」みたいなことを感じさせられたりもしました。 多くの男子が50歳過ぎてなお職場での自分の処遇にあれこれ、うじうじと思い悩んでは一喜一憂している一方で、お母ちゃんの方はみんな気持ちも体型もどっしりとしてきていて、森喜朗元総理のいうほど日本の社会は「男優女劣」ってわけでもないように思います。 話が出だしから逸れてしまいましたが、「倍率」は考えても仕方ありません。「320人受かって60人落ちるのか。自分が60人になったらどうしよう。AちゃんとBちゃんには負けてるけどDちゃんとEちゃんには勝ってるから大丈夫かししら。でも不安だなあ。もんもん・・・。」と、こんなことに思い悩みながらあと20日過ごしたらほんとに危ないです。 入学試験というのは不思議な一発勝負でして、獲得点数が、ふだんの学校順位のAさん→Bさん→Cさん→Dさん→Eさんのようにはならないものです。 以前の牛久栄進は320名定員に対して550名くらいの申し込みがありましたけど、そのくらいの方が気が楽かもしれません。このくらいにまでなれば倍率をいちいち気にしなくなるでしょう。 「また自分語りかよ」と言われてしまいますが、自分が大学を受けたときは名目倍率が25倍程度、実質でも12倍程度ありました。(定員1,100名、受験者25,000名、合格者2,000名くらいの感じです。合格者のうち抜けるのは東大合格者と早慶両方合格で慶応を選択する者、早大政経・法の両学部合格でどちらかを選択する者。旧帝大でも東大・京大受験者以外ほとんど合格者がいないのは現在の一般入試と変わりません。) 「10人に1人」なんて考えたら現実感わきません。まだクジを引いた方が確率が高そうです。 ただ政経学部は230点満点で前年の合格最低点が162点(その前々年もそのくらい)でしたので、「なんとか170点は取ろう」、「そのために何をするか」と直前期はそのことだけを考えて過ごしていました。 試験前日は喉がカラカラで「人間はこんなに水分を取れるのか」というほど大量の飲み物を飲みましたが、試験場で人に呑まれることはありませんでした。「5点、10点、15点・・・」と積み上げを実感しながら、なんとか170点を超えられたと思います。 (まあ、いつもこんな上手くいくわけではなく、翌日に行われた法学部の試験の方は事前の計画も全部吹っ飛び、グタグタの出来となってしまいました。) 先月、書いたと思うのですが、受験生には「コントロールできること」と「コントロールできないこと」があります。 受験者数や倍率はコントロールできません。 しかし、「あと20日間の時間の使い方」と「3月3日試験当日の問題処理の仕方」は自分でコントロールできることです。 コントロールできないことに心を囚われて時間を無駄にするよりも、コントロールできることに力を入れるべきです。 実は最も学力が伸びるのは、最後の実力テストが返ってきたあとのこの20日間なのです。 それと、ここで日々集中した20日間を過ごせた人は試験当日必ず「運」(それこそほんんとの実力)が寄ってきます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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