アメリカン・コミックスから生まれた、異形のヒーロー!!
ストーリーは、第二次大戦中、魔界から呼びよせられた「ヘルボーイ」が、アメリカの超常現象調査/防衛局で働いている。
鬼のような角が生え、自在に尻尾を動かす怪力自慢のヘルボーイが、現代のニューヨークに現れた“死の天使”サマエルと対決!!
半魚人のような水棲人間や、肉体を自然発火させるヒロインなどユニークな能力を持つキャラが登場し、ヘルボーイの内面ドラマも描かれている。
荒唐無稽なストーリーだが、最後まで見ごたえ十分なのは、映像センスと重量感のあるアクション場面のおかげだろう。
監督は、メキシコ出身で、ハリウッドでは『ブレイド2』なども手がけたギレルモ・デル・トロ。増殖を繰り返すクリーチャーのリアルな粘着感や、折った角の手入れなどヘルボーイの日常行動も丁寧に映像化している。
細部まで怠らない描写によって、ニューヨークの地下鉄やロシアの迷宮を背景にしたバトル、人間と魔界サイドの板挟みになるヘルボーイの苦悩が説得力を持つことになるのだ。