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インド系IT企業で働くSEの日記

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2011年03月01日
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採用面接を始めました。
今の人員で仕事が回らない訳ではありませんが、これから仕事を取っていくにはもっと人が必要です。

僕が面接をするのは、日本語の能力を見るためです。
今は日本の顧客と直接やり取りできる人材が特に必要ですので、日本語ができる人が喉から手が出るほど欲しいのです。

欧米相手のビジネスでは、先に案件を受注してから社内外で人を探してアサインすることが少なくありません。
インドの転職市場は日本よりずっと流動的ですから、大抵それでなんとかなるのでしょう。

ですが、日本相手のビジネスでは大抵、あらかじめ然るべき人がいなければ案件を受注できません。
今の顧客はアメリカ企業ですが日本人社員がほとんどの日本法人ですので、その辺りの事情は一般的な日本企業と大きく変わらないのでしょう。
特に、インドでは数少ない日本語ができる人材が必要な場合は、早め早めに採用していかないと間に合いません。

日本のSIerは、インドのSIerに比べて人に依存する部分が大きいように思います。
担当者の能力いかんにより、アウトプットの質が大きく変わってしまう可能性があります。
だから、できる技術者は一つの顧客に長年囲われてしまってスキルが偏ってしまうことがありますし、そうでない技術者は短い期間でプロジェクトを転々として体系的なスキルが身に付かないこともあります。

インドのSIerは、欧米相手のビジネスが主であり、また人の入れ替わりが激しいこともあり、人に依存した仕事のやり方はあまりしません。
作業プロセスやコミュニケーションプロセスを標準化し、ドキュメントをフォーマット化し、成果物に対する二重三重のチェックを入れ、最終的なアウトプットが人に依らず一定の質を保てるようします。
大手企業のほとんどがCMMIレベル5を取得していることから考えても、それがインド企業の戦略なのでしょう。

もちろんインドでも人によって能力差があるのは当然ですが、そこは採用の段階である程度フィルターをかけられますし、基本的に社内の問題です。
本来、顧客から見て重要なのは「誰が担当するか」でなく「アウトプットの質がどれほどか」のはずです。
顧客から見てSIer側の体制がブラックボックスであっても、アウトプットさえしっかりしていれば良いのです。

とまあここまで書いておきながら何ですが、個人的には、トップダウンで標準化に縛られる今より、個々に裁量の余地がある日本のベンチャー企業で働いていたときの方が、技術者としての仕事は面白かったですけどね。
日本の大手企業、日本のベンチャー企業、インド企業、それぞれ仕事の進め方から社風まで全く違う中で仕事をしてきましたので、それはそれで経験として良かったのかもしれません。





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最終更新日  2011年03月02日 00時45分25秒
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