カテゴリ:脱原発に向けて
広瀬隆氏の特別インタビュー 「浜岡原発全面停止」以降の課題 が、こちらで見られます。 http://diamond.jp/articles/-/12199 です。 これ、眼からうろこ、必読です。 蛇足ながら広瀬氏の主張の要点を書いておきます。 まず何よりも菅首相の決断を讃えたい。しかし運転停止しても、原子炉の内部、あるいは貯蔵プールに核燃料があるかぎり、運転中の原子炉と危険性は何ら変わらない。したがって、最終的な目的は燃料を搬出することにある。 残念ながら今回の首相は「廃炉」には言及していない。2、3年で防波壁あるいは防潮堤を建設し、その間に安全性を検証するといった話である。も し中部電力が本格的な工事に取りかかってしまえば、そのために大金が投じられ、浜岡原発が延命するという最悪のシナリオが進んでしまい、菅首相の意図とまったく正反対の結果を招く。それを止めなくてはならない。「防波壁の建設計画ちょっと待て!」という世論が、いま急いで起こされなければならない。 そのうえで広瀬氏は、中部電力の津波対策、電源対策が実にたよりにならないことを指摘し、そもそも有効な地震対策など、あり得ないと指摘しています。広瀬氏は言います。「もちろん、他の原発も危ないのですが、まずは歴史的な周期性から考えて、最も大地震が逼迫している浜岡を止めることは、日本人が生き残 るための緊急課題です。そして浜岡を真の廃炉にもって行き、中部地方の経済が大丈夫だと証明されれば、すべての原発を止めてもよいという意識が、日本人の なかに確実に高まってゆくでしょう。」 ここまでが、「浜岡廃炉」の必要性を言っているところです。 このあと広瀬氏は、データを示しながら、日本全体で見れば、原発が稼動しなくても火力と水力で充分賄えること、中部電力をみても今年の夏のピーク電力は浜岡なしで充分カバーできることを示します。 そしてここからが広瀬氏のさらにするどいところです。広瀬氏によれば、日本で発電できる会社は電力会社だけでなくて、IPP(Independent Power Producer=独立系卸電力事業者)と呼ばれる鉄鋼、機械、化学などの多業種が、現在すでに膨大な発電能力を持っていて、日本の全原発の発電能力にほぼ匹敵するのです!したがってそれらをフルに活用すれば、仮に原発をただちにすべて止めたとしても電力は足りると指摘しています!!テレビと新聞はこのこ とをまったく報道せず、見当違いの電力不足パニックを煽っていると批判しています。 氏によると、このIPPの参入をはばんでいるのが今の電力会社。電力会社が送電線を独占し、高額の送電価格を設定しているため、これらのすぐれた事業者が電力市場から排除され、自由に電気を売れない。したがって電力の自由化を進め、国民のために送電線を開放することこそ、国が早急に行うべきことだ、と指摘します。 このあとも広瀬氏の提言が続きますが、それはここでは省略します。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.05.11 23:55:06
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