2012年コンサートを振り返って、続いてはピアノ編です。ピアノリサイタルは6回聴きました。
1月 5日 藤井一興 ピアノリサイタル (東京文化会館小ホール)
2月21日 メルニコフ/ショスタコーヴィチ 24の前奏曲とフーガ全曲 (武蔵野市民文化会館小ホール)
3月15日 リフシッツ/バッハ フーガの技法全曲 (紀尾井ホール)
5月18日 舘野泉 左手の音楽祭2012-2013 左手の世界シリーズ第1回 (第一生命ホール)
11月18日 ウォンウィンツァン ピアノコンサート (浜離宮朝日ホール)
12月1日 チッコリーニ ピアノリサイタル/セヴラック&ドビュッシー (すみだトリフォニーホール)
ピアノリサイタルは、2011年に引き続きウォンウィンツァンとチッコリーニを聴くことができたことが、何よりうれしくありがたいことでした。毎年恒例で聴けていければ、と思います。
あとメルニコフによるショスタコーヴィチの24の前奏曲とフーガ全曲、リフシッツによるバッハのフーガの技法全曲という、ふたつの重量級リサイタルの充実ぶりも、特筆すべき貴重な体験でした。
館野泉さんもますます健在です。今度は全16回の「左手の音楽祭」が始まりました。僕の聴いた第1回は、「新たな旅へ・・・ふたたび」と題し、2004年5月の復帰演奏会と同じプログラムが再演されました。ブラームス編曲のバッハのシャコンヌ、スクリャービン、ブリッジおよび、間宮芳生とノルドグレンという、舘野氏と長いつきあいである二人の作曲家の委嘱作品でした。
2004年5月の館野泉さんの復帰リサイタルは、日本各地で5回行われ、僕はそのうちの東京公演を聴きに行きました。今回と同じ5月18日でした。CDではいろいろと聴いていた館野さんを、それまで生で聴いたことがなく、このときが初めての体験でした。館野さんならではの詩情豊かなピアノが、深く印象に残っています。
今年2013年には喜寿を迎えるという館野さんのさらなる旅は、これまで同様に、実り豊かなものとなることでしょう。