カテゴリ:椎間板ヘルニア
本題の身体的リハビリの話の前に、それとはまったく関係ないのですが、精神的なリハビリということで、
手術直後からの回復過程で何から聴き始めたか、ということを書いておきます。 手術終了後すぐには、とても音楽どころではありませんでした。 手術当日は、思っていたよりも楽でしたが、なにせいろいろな管がつながっていますし、そもそも自分では大きな身動きができない状態です。でも痛みはほとんどなく、順調のようです。 手術の翌日には血圧計、心電図モニター、血中酸素飽和度モニターが外されて、多少身軽にはなってきましたが、今度は38度台に熱発してきて、ぼーっとしてだるい感じでした。 その翌日(術後2日目)になると、背中からのドレーンの管が抜けて、これで気持ち的にちょっと楽になり、熱も37度台に落ち着くようになりました。この頃からは、頭の中にシンプルな音楽がひたすら浮かんで、それにすごく感動して涙を流したりしてました。術後に一時的に、かなり気分がデリケートになっていたのでしょうか。 この日の夕方には少し読書もできました。夜には点滴も終了抜去されて、残る管はあと1本だけとなりました。。これくらいに回復し、やっと実際の音としての音楽が聴きたくなってきました。 と言っても、まだまだエネルギッシュな音楽を聴く元気はありません。ひそやかな、ゆるいものが聴きたく思っていました。それで夜、iPodでイヤホンで聴き始めたのが、アイスランドの Ólafur Arnalds (オーラヴル・アルナルズ)のポストクラシカルのアルバム、Living Room Songs でした。電子ピアノと弦による、非常にシンプルな音楽に、何かが軋むような非楽器音がかすかにはいったりして、その効果がまた大きいです。これらが全体として醸し出すのは、美しくも、何かもの哀しい世界です。この音楽がわたくしの体にそのまますーっと染み入って、癒されました。 このCDを初めて聴いたのは2年位前で、このひそやかな世界の美しさに惹かれて、たまに聴いていました。そしてアルバム最後の曲のタイトルが、This Place is A Shelter という、なんとも意味深なものでしたので、シェルターって核シェルター?とか、このかすかな軋み音は何なのだろう、木製の古いロッキングチェアの立てる軋み音だろうか?とか、この部屋の外の世界は一体どうなっているんだろう?、ここは世界から隔絶されているのだろうか?など、いろいろな想像がかきたてられていました。 あとで知ったことには、このアルバムは彼自身が住んでいる部屋で録音されたもので、それでLiving Room Songsというアルバムタイトルなのだそうです。しかもネットでその録音風景の映像も見られるということで、見てみました。映像はとても興味深いものでしたが、それを見る前に音楽だけからいろいろと自分勝手に妄想する段階をあれこれと楽しめたのが、良かったなぁと思いました。 ともかくも、私のポスト手術の音楽ライフが、ポストクラシカルのこのアルバムから始動しました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.08.21 11:36:07
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