術後8日目:自主リハと、Peter Kater & R.Carlos Nakai
術後8日目。今日は土曜日なのでリハビリはなし。自主リハを行いました。ベッドサイドで、「むなかたストレッチ」「ゴムサポート曲げ伸ばし」「大胸筋ストレッチ」を朝昼夕夜と4セットやりました。そして病棟内の廊下を杖歩行する許可がでましたので、午前、昼、夕方と、合計でかなりの回数往復しました。正確な数は忘れてしまいましたが、約2200歩は歩きました。それでも足腰は特に疲れも出ず、順調でした。今日は友人や職場の仲間がお見舞いに来てくれて、楽しい時間をすごせ、元気をもらいました。自主リハの合間にぼーっとしているときに、CDを聴きました。Peter Kater と R. Carlos Nakai の2人による、即興によるアルバム、「Natives」です。Katerのピアノと、Nakaiの笛や小さくつぶやくような歌とが、空を漂いつつ微妙に絡みあい触発しあい、絶妙のコラボレーションです。もう20年位前の話です、僕のお気に入りのCDショップの一つに、渋谷のQuatro Waveがありました。クラシックの品揃えはそれほどでもなかったけれど、この店には当時確か「Urban Quiet」と表示されていた一画があり、そこの試聴コーナーでいろいろなCDを聴いたのが、ニューエイジというジャンルの音楽と僕との出会いでした。とりわけそこで聴いた、Silverwaveというレーベルの紹介用コンピレーションアルバム「Best of Silverwave」 (vol.1,2,3の3枚ありました)の中に収録されていたこの「Natives」からの曲に、僕はすっかり魅せられてしまいました。それでこのアルバム「Natives」を買って、一時期本当にこれに完全にはまっていました。Nakaiはアメリカのインディアンの方で、インディアンの笛を吹くんですね。Peter Katerは他に沢山CDを出していて、Nakaiも少しありました。それぞれ別々でも良いんですが、この二人が組むと、俄然音楽の佇まいが変わり、素晴らしいんです。この2人の相性が本当に良くて、それで二人のコラボアルバムは結構いろいろなものが出ていました。それらをきっかけに、僕はニューエイジの音楽に相当のめりこんでいきました。当時のWave(西武百貨店系列のCDショップ)は、池袋Waveも、渋谷のQuatro Waveも、それから総本山たる六本木Waveも、まさに「ここから文化を発信しているんだ」という気概、活力にあふれていました。池袋西武内には、他に現代音楽専門のカンカンポアというお店もあって、そこの店に入ると客層が、明らかに普通と違うというか、独特の雰囲気があったものです。六本木Waveなんかは、閉店のときに店内に流れる音楽があまりに素敵なので、あるとき店員さんにこのCDありますかと尋ねたら、「武満徹に頼んで作ってもらった曲で、CDはありません」と言われて、それは驚いたものです。そんなWaveが一世を風靡した時代、懐かしいです。当時の僕は、クラシックは主に秋葉原の石丸電気、ニューエイジなどクラシック以外のジャンルは主にWaveでCDをひたすら漁っていました。僕のCDコレクションの基本部隊は、この時期までに集めたものです。まだタワーやHMVが日本に出始めたころまでの話です。やがてWaveが次々に閉店し、そしてとうとう石丸電気もなくなってしまいました。