カテゴリ:脱原発に向けて
この機会に、久しぶりに原発のことも書こうと思います。
原発事故から3年、事態はどんどん悪くなるばかりで、心がへこみます。 今までも、これからも続く福島第一原発からの汚染のたれ長しと、見通しの立たない廃炉作業。故郷を失ってしまった多くの人々がいる。 それなのに、「汚染水は完全にコントロールされている」という政治家が勝手の限りをつくし、原発を再稼働させたがっている人々が大勢いる。 日々あまりにも悪いニュースが多く、全体として悪くなっていることはわかっても、それらを俯瞰して今どういう状況なのか、なかなか分かりにくくなっていました。僕のように感じている方は多いのではないかと想像します。 そういう状況で、小出裕章さんがまたまた良い本をだしてくださいました。 「原発ゼロ」 幻冬舎ルネッサンス新書 088 発行 2014年2月20日 あれから3年、日本の現状がとてもわかりやすくまとまっています。冷静な筆致の中に小出さんのあつい思いが詰まっています。各章のタイトルをあげておきます。 第一章 福島原発では今、何が起きているのか -止められない放射能汚染水 第二章 もはや東京の一部も放射線管理区域 ―拡大する放射能汚染 第三章 果てしなき廃炉への道 第四章 放射能から身を守るためのQ&A 第五章 これでも原発を続けるのですか 第六章 これ以上過ちを繰り返さないために 第一、二、三章で日本の現状が書かれています。第五章はおさらい的に、原子力発電は、そもそも電気が足りていて必要ないこと、コストが高いこと、環境に非常に悪いこと、無責任で差別の上に成り立っていることなどが簡潔に整理されています。第六章の最後、「エネルギー消費の歴史」では、広い視野から、人類のエネルギー消費量が産業革命以後に急増していること、それと並行して絶滅種の数も急増していることを踏まえたうえで、日本のここ100年強のエネルギ―使用量の増加と今後の予想、今後の選択について、グラフを使って明快にまとめられています。とてもためになりました。 このままエネルギー消費が増え続け、他の生物は次々に死に絶えていき、そしてついに人類も死に絶えていくのでしょうか。まさに「人類は地球のガン細胞」と思います。そして生物のすべて死に絶えた地球全体が、そのまま高レベル放射性廃棄物の最終処分場となるのでしょうか。やがて地球を訪れた宇宙人が、立ち入ろうとしてあまりの放射線量の高さに驚き、「危険・立ち入り禁止星」の看板を出すのでしょうか。 そうならないために、どうすべきか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.08.23 23:27:06
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