4月14日、福井地裁が、高浜原発3・4号機の再稼働差し止めの仮処分を決定しました。原発関連で久しぶりにうれしい大きなニュースです。決定の理由として、
「想定を超える地震が来ないとの根拠は乏しく、想定に満たない場合でも冷却機能喪失による重大事故が生じうる」
「使用済み核燃料を堅固な施設で囲い込むなどの対策がとられていない」
「原子力規制委員会の新規制基準は合理性を欠き、それに適合しても安全性は確保されていない」等があげられています。
地震に関して言えば、関西電力は高浜原発の基準地震動を、福島原発震災以後370ガルから700ガルに引き上げていますが、これを超える地震はこのところの日本で、現実に何度も起こっています。2008年の岩手・宮城内陸地震では4000ガル以上!です。地震動の想定基準がゆるすぎます。
他にも基本的な問題点を指摘し、「原子力規制委員会の審査で安全と言われても実は安全とは言えない」というあたり前の事実を明確に呈示した、実に健全な、常識的な判断と思います。最近の世論調査でも再稼働反対は再稼働賛成のほぼ2倍です。多くの国民の考えと合致した判断です。
今後の関西電力の異議申し立て以後、この問題がどうなっていくのか予断を許しませんが、この判断が各地の原発訴訟にも良い影響を与えてほしいと思います。