カテゴリ:演奏会(2018年)
前日の所沢公演の感動の余韻醒めやらぬまま、川口公演にやってまいりました。
会場の川口総合文化センター・リリアは、川口駅すぐそばにある建物です。 プロムジカ女声合唱団 指揮 デーヌシュ・サボー 3月31日 川口総合文化センター・リリア音楽ホール リリア音楽ホールは、川口総合文化センター・リリア内にある、座席数500ほどの音楽専用の小ホールです。パイプオルガンがあり、天井も高く、響きの良いホールで、ここで古楽オペラなども時々上演されます。 今日は歓迎演奏はなく、プロムジカ合唱団のみの出演です。歓迎演奏がない他は、昨日と同じような進行で、前半が宗教曲です。コチャールのイ調のミサに始まりましたが、始まって程なく、今夜のコンサートが特別な体験になることを悟りました。 昨日の所沢は、歓迎演奏がありましたので、小さな出演者のお友達とか家族などが多く聴きに来ていたと思います。その関係でホール内の雰囲気が少しざわついているところがありました。それに対し今日は、聴きに来ている人たちの集中度が極めて高く、雑音を立てる人はほとんど皆無です。しかも、ブロムジカのコンサートには非常に珍しいことに、聴衆がかなり少なめです。何らかの事情、たとえば歓迎演奏の予定があって席を沢山空けておいたところ歓迎演奏が取りやめになった等の経緯があったのかもしれません。 小さくて響きの良いホールであるだけに逆に、演奏が始まるまでは、彼女たちの歌にはもしかしてちょっと狭すぎて、響きが飽和してしまうかなと心配していましたけれど、始まってすぐそれは杞憂だったことを知りました。合唱団39人全員が乗るにはかなり狭い舞台ですが、そこは工夫されていて、約10人はほぼいつも、舞台後ろのオルガンがある高い通路に位置して歌うので、響きが程よく広がって効果的です。またもちろん、発声そのものが本当に無理なく綺麗なので、この小さなホールでかなり強く歌ってもまったく濁らない、実に美しい響きが現れてきます。 小さな上質の響きのホールで、熱意ある少数の聴衆だけで、サボーさんと彼女たちの紡ぎ出す音楽の呼吸を本当に目の前で身近に感じながら、全方位からの美しい響きに文字通り体中が浸れる、という体験は、ちょっと信じられないほどのものです。こんな贅沢させていただいていいんだろうかと思いながら、ただただ響きに身を任せて聴いていました。これまで数多くのプロムジカの歌を聴いてきましたが、これほどの幸せなひとときは初めてです。 前半の最後は、ビーブルのアヴェマリアで締めくくられました。途中の曲目は昨日と少し違いがありました。 休憩をはさんで後半は、昨日と同じく、ハンガリーの作曲家による世俗的合唱曲の数々でした。 そしてその後は日本の歌で、「さくらさくら」、そして「花は咲く」。2016年のカンテムス合唱団が歌ったのと同じように、2-3人ずつで別れて座ったメンバーたちが少しずつ立ち上がって、歌われていきました。僕はもう胸がいっぱいになってしまい、音楽を冷静に聴くことができませんでした。。。 すでに記憶があいまいですが、最後はサボーさんの指示で、会場全員で「ふるさと」をうたい、歌いながらメンバーが退場していきました。 プロムジカも、カンテムスも、いつもおしまいはメンバーがひとりずつ花を持って、退場しながら座席の観客に花を手渡していきます。これまで僕は一度も花をもらったことはなかったのですが、今日は運よくいただくことができました! 2018年ツアープログラムと、いただいた一輪の花です。 サボーさんとプロムジカの皆さん、本当にありがとうございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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