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制作=2014年 アメリカ映画。配給=ワーナー・ブラザース。上映時間=132分。 監督=クリント・イーストウッド。脚本=ジェイソンホール。 出演=ブラッドリー・クーパー、ジェナ・ミラー、ルーク・グライムス、ジェイク・マクドーマン、ケビン・ラーチ他 米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに入隊し、イラク戦争に狙撃手として派遣されたクリス(ブラッドリー・クーパー)。その任務は“どんなに過酷な状況でも仲間を必ず守ること”。狙撃精度の高さで多くの仲間を救ったクリスは “レジェンド”の異名を轟かせるまでになりました。… 父親に射撃の指導を受ける幼いクリス。同時に、羊を襲う狼を退治する番犬になれ、と教えられます。 世界の番犬であるアメリカを象徴する存在のクリス。9.11同時多発テロは、アメリカにとって屈辱の事件でした。祖国を守ることが、世界の秩序を維持すること。それがクリスに与えられた使命であり、アメリカの義務でも。 シールズの訓練風景、海兵隊と同じです。教官全員が鬼軍曹。過酷な教科にも増して、教官たちの狂気にも似た罵声。これに耐えられるのは、相当なマゾです(笑) 武力による秩序の維持が不可能なことを、この映画は物語っています。一時的には、目的は達成されるでしょう。しかし、それは束の間の和平でしかありません。 一番恐ろしいのは、人心の荒廃でしょうか。敵も味方も、心身共に疲弊します。国も国民も一緒です。 監督にその意図があったかどうか疑問ですが、私は反戦映画として受け止めました。衝撃的なラストを含めて、病めるアメリカを告発しているようです。考えすぎでしょうか。近年稀にみる傑作として、お薦めします。
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最終更新日
2015年10月12日 10時54分40秒
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