護衛シリーズ
重なりあう金属音。
擦れる鉄、しばし続くつばぜり合い。
―――――キシン―――――
弾かれた剣は、中を舞う。
「はぁ…ッ、…ぁ」
「アメ様、大丈夫ですか!?」
コイツはいつもそうだ。
今も、私から剣の練習に付き合えって頼んで、やってるのに。
魔力は強い自信はある。雷も重力も珍しい能力だし。
…元に魔物より、人である私の魔力が強い。
でも分かってるんだ。
女だし、やっぱり力業では敵わないって事くらい。
魔封じなんてされたら戦えなくなる。
守られている姫になんか、なりたくない。そんなの嫌。
そう思うから、剣技を覚えようと練習してるのに。
さっきからアイツは心配ばかり。
「…大丈夫だッ!次いくぞ、次!!」
落とした剣を拾って、私はまたコイツと対峙する。
石畳の部屋に響きわたる真剣の音が、私は好きだった。
「アメ様、無茶しないでください!と言うより、もうやめましょうよー…」
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また書き始めましたね…
今回は姫視点でお送りしちょります。
メールで送ろうとしたら、眠りに堕ちたという奇妙なシリーズ。笑