カテゴリ:オートレース
本日のオールスター準決勝戦10R。
1着と2着が明日の優勝戦に進出。 そして1着入線は永井、以下2着は片平、3着金子、4着有吉。 すなわち永井と片平が優勝戦進出かと思いきや、両者ともに反則失格となり、 金子と有吉が繰り上がって優勝戦進出となった。 と言ってもオートに関心のない方にはなんのことやらだろうが、以下勝手に書く。 片平巧とはどういう選手か。 SGタイトル15冠。 つまりSGレースで優勝15回である。 これがどれだけ凄いかというと、現役選手でSGを1回でも取ったことのある選手は 23名しかいない。 その内訳は、 1回 7名 2回 5名 3回 4名 4回 1名 5回 1名 7回 1名 10回 1名 13回 1名 そして片平巧の15回 1名である。 如何に片平が凄い選手であるか、この数字からでもわかるだろうが、片平の強さはこの数字以上のものがあった。 ある時は、優勝戦の他7名が0ハンデで片平ひとりが10mハンデのときがあった。 つまり片平ひとりだけが10m後ろから走るのである。それでも7人を抜いて優勝した。 同じ条件で勝つのではない。ハンデがあってもなお勝つのである。 さて、しかし、そのように強い片平であるが、最後のSG優勝はというと、2001年の全日本選抜とスーパースター王座決定戦を最後とする。 つまり、かくも強い選手ではあるが、それも5年前までの話となってしまっていたのだ。 もう終わった。 もう片平の時代ではない。 いまのスピードレースでは片平の技は通じない。 そう思われていた。 「強い」選手とは書いたが、実のところ片平は全盛期でも「強い」というイメージではなかった。「上手い」選手だった。絶対に入れないようなところに切り込んで、ハラまずにきれいに回るテクニックは芸術品とも言われた。 しかしそれも5年前までの話だ。 それが今回のオールスターで片平は復活した。 そして準決勝戦2着となり、優勝戦進出を果たした。 あの片平がSG優勝戦に帰ってきた。 涙が出た。男の生きざまを感じた。 それが、 失格。 しかもその失格判定場面は、まさしく片平の芸術的なインさばきが現前したものだった。 抜かれる相手が下手だからスッ飛んだのである。 あれが失格なら追い抜きなどはできない。 安全運転だけでレースしろとでもいうのか。 いや、判定自体にはあれこれ言うまい。 しかし、片平が出る優勝戦を見たかった。 優勝は無理だろうと思いつつも車券は買っただろう。 オグリキャップの最後のレースのときの競馬ファンの気持ちに近いと言えばおわかりいただけるだろうか。 しかも馬は数年の付き合いだが、片平とは20年以上の付き合いなのだ。 すべては無常とこれ観ずるか。 ネットの掲示板には「片平信者」の悲嘆があふれている。 私もその一人である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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