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カテゴリ:real stories (非小説です)
その20の続きです。
書きたいことが散乱してるので、最後は、箇条書きでいきます。 ★後日談★ ☆ケースケのこと。 実は、私が行方不明の時間にケースケがかけまくった電話のフォローが、割と大変で。あの日、私がシャワーを浴びてる間に、ケースケは、みんなにメールで『サラ確保』の速報wを流したらしいけど、ま、それじゃ皆おさまんないよね。なんだったんだよ、と聞いてくる友達に、本当に本当のコトはさすがに言えなくて(言うと大騒ぎになるし、何よりカトウの命が怪しくなる)、一応友達が自殺して、お葬式があった次の日で、ただ1人になりたかったっていう話にしたんだけど、結局、ケースケが、私を捕まえきってないからだと、1人責められることになりまして。。ごめんね、ケースケ。(て、何回目。)・・なんにしても、人騒がせなひろ。でした。 ☆オオタくんのこと。 オオタくんとは、あの後、一緒にシホの実家を訪ねたことがありました。お家にはシホのおかあさんしかいなくて、お父さんはすぐ近くの畑にいるそうだったのに、帰ってはきてくれなくて。K子ちゃんもいなかったから、やっぱり空気はぎこちなかったかな。私がいることで、少しは会話も生まれたけれど、オオタクンとお母さんの間には直接言葉が交わされることはなかった。またいつでも来てね。シホのこと忘れないでやってね。って、私に向かってだけ言ってくれる感じがいたたまれなかった。話の端々から、シホの自殺の原因をどうもお母さんは、オオタクンとのケンカ、それも、家を継ぐコトが原因のケンカだと思い込んでいる節があって、私は、もういっそほんとのこと、って何度も思ったんだけど、オオタくんは、目配せして止めた。オオタくんは、 オ:ガマンしてくれてありがとう。こんでいいんだよ、シホが不倫してたなんて知らせて、おかあさんたちにこれ以上の心労与えるなんて気の毒だよ。 ってただ、穏やかに微笑んでた。それから、 オ:そーいえば、アイツになんかサレタって?大丈夫だった? 言われて、ドキッとした。何で、知ってるんだろうってのもだし、オオタくんに黙ってカトウと接触したことが、裏切ったみたいで申し訳なくて。 ひ:うん。大丈夫だった。 慎重に答えながら、 ひ:・・・けど、なんで知ってるの? オ:ケースケくんが、電話してきたんだ。『カトウってヤツの、勤め先知りませんか』って。・・・シホの勤め先と同じだからもちろん知ってたよ。だから、教えたんだけど。ケースケくん、『カトウがサラにヒドイことしたんで』って言ってたんだよね。・・・大丈夫?本当に。 ひ:うん。・・・ゴメンネ。黙ってて、、、ていうか、、忘れたい。笑 オ:笑。分かった。ゴメン。それにしても、あの時、ケースケくん、無茶苦茶怒ってたみたいだったけど、何したのかな? ひ:ナイショって教えてくれないの。でも、絶対なんかしたはず。 オ:・・すごいことしたんだろうなぁ。。・・・まあ、ざまーみろって感じだよ。ボクは。・・・・シホが生きてる間に、、ボクもちゃんとカタをつけられれば良かったけど。 ひ:あの訳分からなさは、ひどかったよ。シホも、オオタくんも、てこずった理由が分かった。 オ:うん。ナンだったんだろう、アイツって。シホを本気で愛してたわけでもないはずなのに。 ひ:自分しか好きじゃないみたいなヒトだった。 オ:だな。自分以外にいくのがガマンできなかったんだろうな。じゃあ、ボクが、悪かったんだよな、やっぱり。 ひ:違うって、それって、前提がおかしい。カトウ論理に巻き込まれてるよ。笑。 オ:ほんとだ。 ひ:・・・オオタくん。 オ:ん? ひ:・・・いつか、ちゃんと、幸せになってね。 オ:笑。サラちゃんこそ。ヒロトさんの方が、先だったじゃん。センパイ、笑、先にちゃんと幸せになるとこ見せてくれよな。笑 ひ:・・・ん~~ オ:そこでそんなに悩むのはケースケくんに悪くない?笑 ひ:笑。 オ:素直になったほうがいいよ。 ひ:・・・ん~、いつかは。笑 そして、オオタくんは、大学を卒業した後、地元の四国に帰っていった。私と一緒に行った時以後、ニ度とシホの家の敷居をまたいでいないし、シホのお仏壇に手を合わせていない。でも、時々、遠距離を超えてきて、お墓にシホが大好きなジュースを供えて2人で話してるんだ、って言ってる。それを聞くたびに切なくて私は泣いてしまう。 シホは、なんで、オオタくんと幸せになれなかったのかな。 って、何度も思っちゃうから。 そして、やっぱり、実家に行けないままのオオタくんも、シホの大切なオオタくんを誤解したままのご両親もご家族も。それで、いいのかな、って、今も、やっぱり、何度も思っちゃうから。 ☆シホの実家のこと。 私はその後も、今までずっと、時々、シホのお墓参りに行っては、シホの実家にも寄らせてもらっている。チビさんも連れて、ケースケも一緒にあがらせてもらったこともある。いつも、シホのご両親は優しく迎えてくれる。時折、涙ぐむことはあっても、それでも笑顔も増えてこられたと思う。この間訪ねたときは、K子ちゃんが、婚約したって聞いた。しかも、デキ婚。隣の県で旦那さんの実家で同居だって。さすがにこの話にはびっくりしちゃった。三姉妹の長女だったシホ。家を継がなきゃってがんじがらめになってたのに。シホ亡き後の次妹のK子ちゃんが、なんだもん。もしかしたら、オオタくんとの最後のケンカの原因を誤解したままのご両親が、やっぱり娘を自由にさせてあげようって思うようになったのかな。シホ、きっと、自分がいなくなったあとの、妹のコトも気にしてたと思うから、きっと、こうなったことは、ホッとしてると思う。 ☆カトウのこと。 カトウからは、あの日(というより、ケースケが何かした日?)以降、もちろん、なんの連絡もない。きっと、今も、家庭を持ったまま学習塾の主任(あるいはもっと出世?)をしているんだろうな。あんな男のせいで、私が一番大切だった友達を失ってしまったなんて、むなしいし底知れず悲しい。だけど、相手のくだらなさにこっちが死んだ方が早いって思うようなことってあるんだなって、あんな人間がしたり顔で塾で子供に勉強を教えているような世界に生きてるんだなって、思ったよ。私が、カトウに制裁とか仕返しとかしないのには理由がある。やってもムダだから。アイツは何も思い知る事なく生きていく人間。関われば関わるほど、その不毛さに、こっちが死にたくなっちゃうタイプの人間だから。だから、関わったのが不幸だと思って、これ以上関わらないように生きていくしかない。できることなら、カトウのことは全部忘れてしまいたかった。目を逸らしてきたけれど、でも、やっぱり、これだけのこと押し込めたままでは前に進めなかったのかな。こうして吐き出せてよかった。 ★後悔のヤマ★ ☆『話しておけば。』 結局シホには、ヒロトが自殺したことも、私が子供を産んだことも言えないままだった。 話していれば、私の心を思ってくれて、自殺、ましてや、首吊りなんて、しなかったんじゃないかと思っちゃうのは、勝手な妄想かな。 ☆『癒しと慰め』 ヒロトが自殺したときには、みんなに、 シホが自殺したときには、オオタくんに、 同じ様なこと言われた。 私がいたことで、私がいるだけで、最期の時まで、きっと心は癒されて慰められてたんだよ。 って。 それこそ、みんながそういってくれることに、私も、癒されようと慰められようとしてきたんだけど。 でも、やっぱり、そんなんじゃ、ヤだ。 そんなんじゃなくて、もっと、ちゃんと助けたかった。何かしたかった。 って、ダダをこねる自分の心が確かにある。 だって。 ヒロトとの記憶の中で、私は、ただ、ニコニコ幸せで。 だけど、そのニコニコしている私のすぐそばで、たとえばその腕の中で幸せにウトウトしてる私を抱っこしながら、ヒロトは、深く思い悩んで憂い顔をしていたんだと思うと。 シホとは直前まで電話で話していたのに、すぐに会おうねって約束していたのに、たった数時間で、生死の境界に隔たれてしまったのだと思うと。 私って、なんだったんだろうって、すごく、思う。 ☆『共通点』 最後にもう一つ。一番、消化しきれないことを書いておきます。 15と18にチラリ伏線だけ張って放置した分です。 カトウに会ったのはシホがどこに惹かれたのか知りたかったからだったのだけど、 実はあんなゴミみたいなオトコって分かって、その視点はそがれた。 その人間性の中に、何か惹かれるものがあるなんて、全く思えなかった。 だけどね、実は、不倫告白の最初の手紙に、書いてたことがあって。 それは、18の免許証のくだりの時に、実は、その場で気づいてて、でも、認めたくなくて、 でも、やっぱり、気になって、最初の手紙を確認したことです。 シホの手紙:『彼が塾の講師部屋で、免許証の写真が気に入ってるってみんなに見せているときに、彼と、サラの共通点を見つけて、なんだか運命を感じたんだよね。すごく、仲良くなれそうな気がした。』 シホは、その共通点をはっきり書いてはいなかった。私は免許を持っていないから、その時は、ふ~んって思っただけだったし。だけど、シホが気に入ってた写真だとかいいながら(これも記憶の書き換えだよねw、気に入ってたのは自分)、カトウが自分の免許証を見せてきたとき、そのキモイ写真(いや、あれはヒドかったって!)よりも、目を奪われたもの。それは、 誕生日。 カトウは私と誕生日が一緒だった。 『彼と、サラの共通点を見つけて、なんだか運命を感じたんだよね。』 シホーーー、って思う。そんなこと??って思う。 アイツに興味をもった理由が、私と誕生日が同じ。ただ、それだけのこと、だった、なんて。 何もかものきっかけが、私だったなんて、って思う。これは、多分、一生消化しきれない思いだと思う。 ★長々と書いてきて、今、最後に思うこと★ ☆ヒロトとシホに思うこと。 最初に、なんでかシホを思うと涙が出るって書いたけど、それはきっと、 死ななくてもよかったのに、 って、 あんな男のせいでなんて、絶対、死ななくてもよかったのにってそう思っちゃうから。 思っても思ってももう帰ってきてはくれないけど。 自殺してしまった3人(ヒロト、シホ、+Hちゃん・・・の話は、またいつか書きます。)に、 バカーーって、そして、ゴメンって、ずっと思ってきたけれど、そだな~、今は、 自分で選んでいった場所なんだから、今は幸せでいてほしいな。 そんな風に思っています。 3人に会いたい気持ちは、もちろんいっぱいあるけど、 私は、もーちょっと、ケースケとこっちで幸せな時間楽しんでからにします。^^ それでも、私が、 『私だけ、幸せになってしまった』 そんな風に、後ろめたく思わないで済むくらい、そっちで、幸せにいてよね。 ほんと、バカ、、ゴメン、、でも、ほんとに、大好きだった。ううん。大好き。今も、これからも。 ☆生きていくってコト。 後悔のコト、思い続けながら、なかなか、ケースケの愛情を素直に受け入れることができなかった。 もう、大切なヒト、作るのが怖かった。 今度はどんな形で失うことになるんだろうって。 でも、その恐怖以上の大きさで、ケースケの愛情は、私を、そんな怖さごと全部、くるんでくれました。 ゆっくりゆっくり太陽みたいに、あったかく、私を癒してくれました。 あんな暗闇の中で、光のある場所を教えてくれた。 これが、本当に、癒して慰めるってことなんだな、って、しっかり理解して、 ・・やっぱ私じゃ、ダメだったよな~。。って、思い知る。 ま、そんな思いをしっかり胸に抱いたまま、私は、生きていくわけです。 生きて、いくよ。 ケースケ、分かってると思うけど、『生きて』、そばにいてよねっ。 私をこっちに引き止めたのは、ケースケなんだからっ。 <了> ☆長々とお付き合いありがとうございました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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