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テーマ:プロ野球全般。(13398)
カテゴリ:プロ野球四方山
別にこの人に恨みがあるわけではないのですが、先日のパリーグ公式戦最終日にて 「カツノリ引退」 これだけならば「あっそ」ってな感じで終わっちゃうんですけど、 「カツノリ引退試合 ノムさん泣いた」 なんて記事を目にするとですね、実力至上主義はずのプロ野球の世界も実際は違うんだと 思わざるを得ないわけですよ。 通算出場試合数…220試合 打数…356 安打…66 本塁打…4 打点…17 盗塁…1 打率….185 1997年のプロ入りから通算11年間の現役生活(実働8年)。父親である野村克也が監督を務め るチームに在籍し、父親の辞任からさすがに即効で首を切るのは憚られるので、1~2年の 飼い殺し期間を経てお払い箱になるという非常にわかりやすい経歴の持ち主である。 上記の通算成績など持ち出すまでもなく、一軍に在籍したプロの選手としては最低ランク であり、これすらもヤクルト、阪神、楽天と歴任した父親の存在がなければそもそもプロの 選手として実在できたかどうかも怪しいものである。 別にこのこと自体はどうでもよくって、ベンチに居てもその他全員に心の中では嘲笑されて いるのも本人は自覚できてると思うし(できてなければ本物のバカである)、彼が座って いることによってベンチに入れないその他の選手や、同じくクビになった選手のことなども どのみちそんなレベルで争っているのなら先が見えていると思うので、これまたどうでも いいとおもうわけです。 いかな名将とはいえ、血縁の情には抗うことができないというのも、人間の業を見せ付け られているようで意味深いとも思うし、第一ヤクルト以降の阪神、楽天はそういう不公平も 織り込み済みで監督就任を依頼したのであろうから、ファン含む外野が文句を言う筋合い ではないとも思います。 で、私が許せないと言うかさすがにこれはちょっと私物化し過ぎなんじゃネーのってのが 先日の引退セレモニーなわけですよ。 野球選手が引退試合やら何やらをしてもらうってのは大方球団の辞めさせたいという思惑と 本人ももういいかな、と思う気持ちが合致して初めて実現するイベントなわけですが、 だからといってどんなレベルの選手でも行っていいかと言えば決してそんなわけではないと 思うわけです。 消化試合とは言え公式戦を使って引退試合をするというのは、少なくともお金を払って見に きているお客さんに対しても相応に納得できる内容でなければ失礼にあたると思うんです。 引退試合開催にあたって特に必要な条件というものの規定はないわけですが、 (1)そこそこ名前も通っていて長年一軍で活躍した選手 (2)大した成績でなくても長期間同じ球団に在籍してそこそこ人気はあった選手 せめてこのへんの条件ぐらいは満たしてもらわないと、当人は感極まって泣いたりなんか しても、観ているほうは完璧にシラけてしまうと思うんです。もちろん私の主観なんですが。 カツノリのケースとは随分事情が違うし、同じ土俵で話をするのはさすがに失礼かと思う のですが、私が長年応援してきた横浜ベイスターズで、来季の監督就任が濃厚な大矢監督が 前に監督をしていた時の話。 同監督がヤクルトの現役時代、バッテリーを組んでいた荒木大輔という投手がいまして、 高校時代は早稲田実業に在籍していて丁度今の佑ちゃんフィーバーみたいな感じで人気は あったのですが、プロとしては怪我もあって鳴かず飛ばずで終わってしまった選手のことです。 この荒木選手、プロの選手としての最後の一年間を、かつて世話になった大矢監督の指揮 するベイスターズで過ごしたわけですが、恩返しどころかロクに一軍登板もないまま現役を 引退することになったわけです。 で、あろうことか一年しか在籍せず、しかもシーズンにまったく貢献していない荒木選手の 引退試合を、大矢監督の温情で実施する運びとなったわけです。 今では想像もつきませんが、当時終盤まで優勝争いができるくらい強かった横浜ベイスターズ。 ここまで選手を育ててきた実績は認めるものの、優勝できる監督ではない、という理由で 更迭されたのも、この一事で何となく理解できたものでした。 やはりですね、分相応というか、そりゃぁ内容はともかく10年以上もやってきたのだから 引退試合くらい許してやれよという向きにも一定の理解は示しますけれども、同日の飯田 選手の扱いを見るとやっぱり許せないと思うわけです。 確かに飯田は地味な選手でしたけど、こと実績に関して言えば神様とゴキブリぐらいの差は あるわけで、お涙頂戴の茶番劇を眼前で展開される一方で、自身が優勝させたヤクルトと いうチームにおいて充分貢献した飯田選手に対する扱いとの温度差には納得がいきません。 思えばカツノリがプロの世界に入って以降の同監督の精彩のなさは論を待たず、チームに 悪影響を及ぼしていると言わざるを得ませんね。 ま、別に楽天なんか応援も何もしていないのでどうでもいいっちゃどうでもいいのですがw それにしても「カツノリを使うな」という同球団島田社長の微妙なセコさには笑ってしまった。 そんなことを言うくらいならなんで野村監督を招聘したのかと突っ込みたくなるが、シロウト 目にもヒドいあのプレーを観たらもう我慢ができなかったんだろうなw 偉大すぎる野村克也という野球人の息子として生まれて、同じ世界に飛び込むということの 意味をもちっと理解して欲しいと思うこの頃。 結局、”やらせた親よりもやった息子の方が悪い”のは間違いありません。 引退後は二軍のバッテリーコーチに就任されるとのことで、彼に教えを受ける選手達には お気の毒としか言いがありません。 でも”名選手、必ずしも名監督ならず”という格言があれば、”三流選手、必ずしも三流 コーチならず”という逆もまた真なり、と言ったところを期待するしかないのでしょうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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