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カテゴリ:テレビ番組諸々
原作は未読なのですが、放送期間中に発売された映画版のDVDは購入して既に観賞 しました。 映画と比べてどうこう言っちゃうとミもフタもないし、そもそも原作は同じでも表現の 仕方がまったく違うと思われるので、比較そのものが意味を成さないとも思う。 1クールの時間を費やしたドラマは濃密で、全体を通して非常に重苦しい雰囲気であった。 主人公川尻松子の不運と不幸の連鎖は、主演の内山理名の余裕のなさと相まって、つらい 部分が殊更強調されていたようにも感じる。 劇中において僅か3年であのような状態になるのか疑問だが、心が壊れていく過程がひどく あっさり流してしまっているので唐突観は否めない。 症状はうつ病というよりも統合失調症の方がしっくりくる感じではあります。 ただ、全体を通して時間をかけたなりの説得力はあったように思う。 難を言えばメーキャップの陳腐さぐらいか。 劇中である一定の時間の経過があって、基本的には同じ俳優が演じているものであるが、 主演の内山理名を初め、要潤、小池栄子の特に現在の時間の扮装は、もうちょっと どうにかならんかったものだろうか?あれじゃ安っぽいコントにしか見えんよ、実際。 予算的なものかどうかは知らないが、例えばメーキャップの場面は暗くするとかの工夫が あっても良かったのではないかと思われる。 川尻松子の死の原因と、その生涯を探る人々。 他人にとっては不幸としか言いようのない人生にそれぞれが何を見出すのか。 ドラマでは川尻松子の姪にあたる明日香が、恋人との間に授かった新しい命に継承して いくことで奇麗にまとめられている。 内容が内容なので仕方がないとも思うが、”渡鬼”という手堅いコンテンツの続きという 有利さよりも、強力な裏番組には結局手も足も出ず、視聴率的には惨敗といったところ だろう。そもそも”渡鬼”の視聴者層と、本作の視聴者層はまったく接点がないようにも 思えます。 故に放送時間が違えばここまでひどい数字にはならなかったろうと思うが、ベストセラー の原作、レーティングがありながら好評を博していた映画版を向こうにまわすと、やはり 失敗であったと言わざるをえない。 時代背景や物語設定は私の好みであるし、内山理名の気合も充分に伝わる熱演であったが、 如何せん松子同様”運がなかった”としか言えません。 上記のメーキャップの問題を除けば、私的には評価している作品なのでありますが、 もう一度観たいかと問われれば正直微妙です。 基本的に全話通しで観ないと分からない部分が多々出てくると思うので、これから観る方 はレンタルでも何でも是非最初から欠かさず観ることをオススメします。 →まったく違うテイストで非常に面白いので是非 →持ってるんですけどまだ読んでないっす お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 10, 2012 04:57:47 PM
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