星と月のおしゃべり

お風呂から出たとき、

　「かいちゃんねー　こーやってしたの」

と言って、蹴ったり突き飛ばしたりする真似をしました。

　「何を？」

　「ママのおなか」

　「そんなことしたら　みーちゃんが痛いじゃん」

　「ううん　かいちゃんが　おなかのなかで　したの」

　「え？　かいちゃんがママのお腹の中にいた時？」

　「そーだよ　かいちゃん、キックキックしてたの」

･･･胎内記憶を話し始めました。


　「そっかぁ　ママ痛かったよ」

　「だってかいちゃん　ひとりぼっちだったもん」

　「でも、ずっとママと一緒だったじゃん」

　「おなかのなかで　ひとりぼっちだったんだよ」

　「みーちゃんも　ひとりぼっちだよ」

　「かいちゃんね　パパとママとちゃーちゃんにあいたいなーえーんえんってないてたの」

　「そうなの？　かいちゃん泣いてたの？」

　「そーだよ　パパとママとちゃーちゃんにあいたいなーえーんえんってないてたの」

　「そっかぁ　さみしかった？」

　「うん　さみしかった･･･」

　「会えたから良かったね」

　「パパとママとちゃーちゃんにあいたいなーえーんえんってないてたの･･･」

この言葉を10回くらい繰り返していたら淋しかった気持ちがどんどんよみがえってきたようで、泣きそうな顔になってきました。

そして最後には、（今までそんなことしたことないのに）ママにギューッと抱きついてきました。


　「早く会いたかった？」

　「うん　あいたかった」

　「だからかいちゃんは　本当より早く出てきたんだね」

　「どうして？」

　「かいちゃんがママのお腹をポーンって蹴ったから、お水が流れちゃったの

　　だからお医者さんに行って　先生に出してもらったんだよ」

　「コトーせんせい？」

　「コトー先生じゃないけどね　お医者さんだよ」

　「かいちゃんね　ママのおなかから　ピョーンってでてきたの」

　「苦しくなかった？」

　「くるしくなかったよ　かいちゃん　えーんえんってないてたの」


かい☆は臨月に入ってすぐ逆子で破水し、緊急帝王切開になりました。

部分麻酔が効いてお腹にメスがツーッっと入ったのを感じると、あっという間に「おぎゃー」と生まれてきました。

苦しまず、いきなり明るい世界に飛び出してきた感じだったのでしょう。

ずっと前に胎内記憶らしき話をしたときはかなり曖昧だったけれど、今日はとてもはっきりと聞くことが出来ました。

やっぱりお腹にいるときから、感情がしっかりあるんだなぁ。

みーちゃんも“パパとママとお兄ちゃんとちゃーちゃんに早く会いたいなー”って思っているのかな？