君の詩 39
僕等は現在を生きる詩人だから兎角新しい表現を求めたがる使い古された言葉を遠ざけて過去の己のフレーズさえ封印したくなるものだねぇ きみそうすることで本当に書きたい世界を閉じ込めてないかい?そりゃあ常に手垢の付かない真新しいフレーズばかり思い浮かんでくれたら言う事ないけれど僕たちはずっと書き続ける生き物だ思うがままに書くがいい時に過去と表現がかぶったとしても誰かが使った表現と似ていたとしてもそれは仕方の無いことだ大切な事は今の君の詩情をかたちに表すことそれが君自身の詩心に対する供養だ霧がかかった空を晴らして七色の虹をかけるのは誰でもない君なんだよ