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案山子の世界

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2006.06.03
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宇佐神宮に行ってきた。と言っても、かくたる目的が在った訳ではない。いうならば瞑想、もとい迷走の旅だ。まず例年の如く、高知の春野へ紫陽花を見に行った。しかしこれはからぶり、一週間早かった・・・。そこで運気の変わる寺として横波の「青竜寺」を訪れた。色々思い出を浮かべながら石段を登り、本堂を参る。その後、明徳学園を超え、いつものおばあちゃんのいる屋台へ。ゆずアイスを食べながらしばし話す。前は横波の絶景、後ろは思い出の展望台。登る気力なし・・・。一旦、高知市内を目指したが、途中から須崎へ向かう。そこの宅急便に名もつを預け、そのまま中村、宿毛を超え一気に吉田へ。そこで宿泊した。吉田は伊達宇和島藩の分家。先日読んだ司馬遼太郎の本に重慶(本名は文慶)という優れた医者の物語があったので明日訪れてみようと思っていた。重慶は高知から流れてきた医者だが、時の殿様の病気を治した縁で、最後は家老職まで登りつめた異色の人物。そして翌日、史跡の看板を探したがみあたらず。あまり地元では力をいれている人物ではないのか・・・。町をスルーして大洲へ向かう予定が道に迷い、気がつけば八幡浜へ向かっていた。八幡浜を過ぎ保内に着く。朝食をして長浜から松山へと向かったが、どういう訳か吸い込まれるように佐田三崎行きの道を走っていた。伊方原発を過ぎ一路三崎へ・・・。そういえば長男と初日の出を見に三崎灯台に行って以来だ。もう10年以上前のこと。山崩れを迂回したりしてやっと三崎へ。港へ行くと丁度、佐賀関行きのフェリーが着岸していた。佐賀関までは70分、気がついたら(笑)船上。さて、せっかく九州に来たのだから走らなければ・・・。そうそう別府へ行ってみよう。いい温泉宿はないかとあちこち探すうちに夕刻になった。ままよと飛び込んだ宿が「楽々園」なんか怪しい雰囲気。それにしてもぼろっちい宿。ただ、横に温泉源らしき蒸気の煙が噴出していたので少し期待していた。露天風呂も素朴そのもの、おまけに混浴ときている・・・まあ観光旅館というより湯治客の宿って感じた。現に宮崎から来ている老夫婦と露天であったが、ご婦人の湯治のためとのこと。宿自体の雰囲気はよく、民宿並の料金で料理はよかった。おまけに部屋で食事が出来、ゆっくりくつろぐことが出来た。ここの地名は鉄輪温泉卿、その由来の一遍上人を奉っている寺に行ってみた。上人の鉄輪で突いたところ温泉がでたとのこと、どこでもある話だ。でも伊予の出身だと聞いて、親近感が沸く。さてこの旅館もうすぐリニューアルするとのこと、出切れば今のままがいいなぁと思った。さて翌朝は早く目が覚め、朝食もそこそこ学生の時、九州で唯一行けなかった「宇佐神宮」へ向かう。途中恒例の方向音痴を発揮して横道にそれたが、親切な人々に案内され(道を頻繁に聞いただけだけど・・)やっと宇佐神宮到着。朝一のため殆ど人がいない。伊勢神宮を彷彿させる広い境内はゴミ一つない。さすがだ。本堂に着く。ここは二礼四拍手一礼と変わっている。絵画展を見ることにした。そこでは聖武天皇の事と、弓削道教と和気清麻呂の話などが絵画になっている。全国の八幡宮の要とは知らなかった。源氏の八万太郎義家だとばかり思っていた。6世紀に建立されたのだが、かの大友宗麟によって焼かれている。さて、もう一つ興味のある地、耶馬溪の青の同門(菊池寛の恩讐の彼方にで有名なところ)に寄ろうと思ったが、少し遠いので次回に回すことにした。帰りは高速で大分まで走った。大分の海たまご水族館がちと気になったので寄ってみた。そこは何と「高崎山」のふもとではないか!で51年ぶり(!)に訪れてみた。小豆島の悪猿にくらべて統率がとれていて、人に危害を加えるような猿はいなかった。飼育係と話をしたが苦労して今の状態に落ち着いたとのこと。何せ1200頭もいるのだから・・・。海たまご、料金が高いと思ったが、それに見合う施設だった。多分、旭川動物園に匹敵する水族館と言っても過言ではない。満足、満足。帰る道すがら、佐賀関で名物の関さばと関アジを食す。こりこりして油が乗ってうまかったのだが、法外な値段は名物にあぐらを書いた悪しき商売だと思った。讃岐うどんを見習って欲しい物だ。その後、無事四国に着き、保内から長浜経由で帰った。途中長浜で義姉の墓に参ったが荒れていた。姉がかわいそうで涙が出た・・・・・。読み返して、なんという無計画な旅だと感心した。。





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最終更新日  2006.06.04 01:19:52
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