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~二次元と三次元の狭間~

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テーマ:銀魂(1186)
★映画の内容について※当然ねたばれあり★
さて肝心の映画の内容は・・・
TV放映で神楽がしつこく言っていた、「新作カットの1つや2つ入れておけば奴ら全員騙せるアル!!」という台詞を否応なしに思い出しましたw

原作と同じじゃん??どのへんが新訳??と言ってしまっていいくらいではあるけど(笑)

しかしながら、ほとんど同じ内容であるということは、ほんのちょっと変わった所に重要な意味があるということである。そこが『新訳』ということになるかと思われる。

変わった点は、以下の種類に分けられると思う。

1.新規シーン追加
2.既存シーンを新規カットに変更
3.既存シーン削除


これらについて私が注目したシーンについて述べていきたいと思います!
ちなみに全部晋助(鬼兵隊)がらみ!(笑)

順序としては悪い話から始めていい話で終わりたいと思います。
当然、独断に満ちた評価ですので悪しからず・・・


【3.既存シーン削除】
削除した事によって良くなった箇所というのはわかりません。
逆に削除しない方が良かったのは・・・なんと言っても冒頭の誘蛾灯のシーンというか台詞です!なんでナレーション削ったの?アレは重要なんじゃない?
そもそもアニメの時点で、なんで篝火じゃなくて誘蛾灯なんだよっていう突っ込みがあったわけですけど^^、情緒よりも晋助に近づくと電光石火で身を焦がすことになるということをより強烈に表現したかったんですよね。で、映画では更にナレーションを削って完全に情緒を省いてしまった~!ので、個人的にそれはやりすぎなのでNG!
あとは似蔵が晋助の持つ「光」を不安定だと評する台詞もカットされてなかったか?それは誘蛾灯の台詞以上に重要だと確信しているのですが!もし私の記憶違いで削ってないよってことなら嬉しいのですが。。


【2.既存シーンを新規カットに変更】
これは銀時やズラや晋助の顔を男前にするとか数え切れないほどいっぱいあったと思うんですけど、私が気になった「変えないほうが良かった。。」って所について。

非常に細かくて恐縮ですが、銀時とズラが晋助に刀を向けて「次会ったら斬る!」とか言うシーンです。その時の晋助、映画では煙管を咥えて煙を吐いてました。そんでTVシリーズ時の「首かしげ」がなくなっていました!ショック

「なにそれ、どーでもいいじゃん。。」という声が聞こえてきそうですが、私にとってはあの首かしげは「原画担当さんGJ!」と思ったお気に入りのシーンだったのでかなりショックでした・・・なんで変えたんだよぉ!

あと晋助がズラと2人で会話してる時に、晋助が昔を思い出して空を見上げてるシーンありますよね。その時の空と晋助の画面構成も変わりました~。空をバックに晋助の後姿なのは同じですけど、映画では晋助は画面中央に真背面を見せて立ってたんです!TVでは画面の端っこで、しかも真後ろからじゃなくてわずかに横からのアングルです。

どーでも良くないですよ?(笑)印象が全然違います!
この変更はどういう意図なのか考えました。

私は断然、端っこ派!だってその方が空が広くて晋助の寂しさ悲しさを表現できてるように思えるから・・・

その気持ちは変わりませんが、でも真ん中にすることによって、晋助の心がぽっかり空いてしまっている事をより強調しているのかも知れないです。
寂しいという段階にすら至ることができていない、未だぽっかりと空虚な状態だっていう解釈なのかなぁ。

だとすると、似蔵が晋助の光について不安定云々と言うのがカットされたのとは符合するかも?


【1.新規シーン追加】
追加シーンは、良かったです!

まずは幼少期のシーン・・・「よりぬき銀魂さん」で既にネタバレ済でしたけど、嬉しかった~。幼少晋助の性格付けが史実準拠なのには感動すら覚えたし!それを改めて大スクリーンで見れて満足です。ウィンク

そしてもう1つの最も重要な追加シーンは!
桜の花びらがはらはらと舞う中、晋助が銀時と対峙していて、そして晋助が銀時を刀で突き刺して「俺はただ壊すだけさ、この腐った世界を」とか何とか言い捨てて銀時に背を向けて去っていく。
・・・という夢を見る銀時!!
うっわー、これ銀時の夢だったんかい!!
しかもうなされて飛び起きてます!
これは相当に重要な描写です。そんな夢見てうなされる位、銀時は気にしてるってことを明言したわけで・・・
銀時の中で、晋助はああいう感じなんだ~。
何の躊躇もなく銀時を刺し殺して、何の未練もなく去ってる状態。
脳内補完しすぎてよくわからなくなってましたが原点に立ち返れました。
そう言えばTVアニメ紅桜篇を見た時には、晋助は銀時よりもズラに思いが残っている印象だったのだった・・・。

そして真選組の特に本筋と関係ない追加シーン。
真選組の面々が高杉の名を連呼していたのも良かった。晋助ってやっぱり重要人物だったんだとわかりました。
しかし映画としては多少ストーリーをいじってももう少し関わってきても良かったような。。

そうそう、勿論万斉が春雨と交渉しに行くシーンも良かったです。しかし同じく映画的には多少戦闘に参加しても良かったんじゃない?「一度しおうてみたい」とか言ってたけどもう対戦させちゃっていいよ。尺が足らんというなら、鍛冶屋の兄妹のエピソードを豪快に削ってだな・・・(笑)


★まとめ★

こうして改めて整理してみると、この映画はつまり、より過去に呪縛されている状態・・・というか、過去の呪縛を強調した仕様なのかも。銀時も晋助も。

松下村塾の教科書をラーメン零したからって捨てた銀時ですが、捨ててすっきりして未来に向かって歩いているんじゃなくて、捨てた事実について後ろめたさがあるのだなあとより想像させます。

でも絶対に原作と矛盾を起こすことはやらない決意は伝わってきました^^
攘夷時代もちょっとくらいは描くかなと淡い期待を持っていたんですが・・・そのへんは残念です。『白夜叉降誕』でやったくらいはやって欲しかったというのが本心でした!

劇場版銀魂 新訳紅桜篇 MOVIE GUIDE (ムービーガイド) 2010年 06月号 [雑誌]





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Last updated  2010年05月05日 13時24分03秒
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