寂しそうなお父さん
こんにちは、ジャッキーです。
我が共和国軍(ジャッキー将軍)と邪悪な帝国軍(お父さん兵士)の終わりのない戦争は続いています。
4月30日にお兄さんが勤めている独立法人某研究所の施設見学に行ってから、お父さんの様子がおかしくなっています。
僕は仏教の守護神ライオンドック(獅子犬=シーズー)なので、お父さんが寂しそうにしているのが直ぐに判りました。
お父さんが寂しがっているのは、決して共和国軍(ジャッキー将軍)と邪悪な帝国軍(お父さん兵士)の戦争が原因ではないと思います。
今回の連休で帰って来たお兄さんと、いつもだったら研究の話で花が咲くのに、お父さんは全然研究の話をしませんでした。
仕方なく、僕がお兄さんと食味学研究の話をしたのですが、僕が食味学研究の為に沢山食べて太り気味になってしまったのを心配し始めて、僕の研究でも花が咲きません。
お兄さんは本当は研究所での話をしたかったのだと思います。
でも、お父さんは研究所を辞めた今、お兄さんが世界最新鋭で最大の研究施設のポスドク(博士研究員)として国の研究所に赴任したのが嬉しい反面、自分が研究の一線から退いた事が寂しくなっているらしいです。
お兄さんの研究所の写真を見せて貰いましたので、皆様にも少しだけご案内致します。
ここからはお父さんの説明になります。
写真はその研究所の或るビームラインの末端部分の実験設備です。
向こう側に見えるのが「蓄積リング」と呼ばれる世界最大の設備で、8GeV(80億電子ボルト)もの大出力を発生出来る設備で、ナノテクノロジー、バイオテクノロジーなどの研究に使われています。
写真はこの設備の「蓄積リング」建家内に入り、中の電磁石の説明板と電磁石の写真を撮りました。
写真は左側が「蓄積リング」、右側の壁に貫通しているパイプが「ビームライン」と呼ばれて、実験装置や観測装置に放射光を導くラインです。
最初の写真以外は、運転時は人が入れないエリアで、防護壁の中にこの「蓄積リング」が存在しています。
さも、私の研究で行っていた現場そっくりの構造で、このような環境で研究が出来る長男を羨ましく感じていました。
これから研究者として成果を上げる長男と、私の様な枯れた老研究者との距離がどんどん離れて行くのを感じると、心なしか寂しく感じています。
複雑な心境のお父さんと、このまま戦争を続けても良いのかと気になっていますが、僕は共和国軍将軍として勝利するまで任務を遂行したいと思っています。
代筆者:お父さん