|
カテゴリ:クラシック
今日は代休を取り、最寄りの警察署へ自動車免許証の更新手続きに行って来ました。安全運転をモットーにしている私は、前回同様に今回も優良運転者認定!今後とも模範的な運転を心掛けていきます。
今宵のBGMですが、昨夜の聴き比べには間に合わなかった決定盤、ワルターの米コロンビア時代の4枚組が見つかりましたので「ハフナー」から聴き始めました。ああ、やはりこれこれ!晩年のワルターとニューヨーク・フィル、コロンビア交響楽団が織りなすモーツァルトは正しく国士無双。私にとって最も気分を高揚させてくれる、理想的なモーツァルトですねえ。 続く第36番「リンツ」も典雅でありながらカンタービレの精神に充ち溢れた、素晴らしい演奏です。このまま第25番小ト短調から第41番「ジュピター」までオールナイトで聴き通したいところですが、明日は仕事なので我慢しましょう。 洗濯物干しと皿洗いを済ませたところで、積読状態だった遠藤周作のエッセイ集「春は馬車に乗って」をパラパラ繰りながらコーヒーブレイク。文壇デビュー直後のアルベール・カミュ小論、自然主義批判等が大変示唆に富んでおり、面白く読めました。 氏の文章に相対するのは本当に久しぶり。二十代初めの頃に読んだ芥川賞受賞作「白い人」、代表作「海と毒薬」「沈黙」において展開された世界観と強靭な筆力には圧倒されたものですが、キリスト教への信仰心が無いせいか縁遠くなってしまったままでした。今一度読み返していきたく思います。 ところで本エッセイ集のタイトルですが、横光利一の同名小説を連想される方もおられることでしょう。-重度の肺病で死期が近づく妻のために、毎日新鮮な鳥の臓物を探す夫。妻の病状が悪化するにつれ虚無の日々を送る夫婦の元へ、突然知人から届けられたスイートピーの花束。「この花は何処から来たの」と問う妻に「馬車に乗って、海の岸を真っ先に春を撒き撒きやって来たのさ」と答える夫- 私の筆力不足で他愛無い話のように思われるかも知れませんが、全く水晶のようなきらめきを燦然と放つ、新感覚派・横光の実体験に基づく名品でした。あれこれ親しんできた文学作品に思いを馳せつつ、就寝します。それではおやすみなさい。 ※楽天市場ではニューヨーク・フィル盤「ハフナー」が入手不可の模様につき「リンツ」を紹介盤とさせて頂きます。 ※遠藤周作「春は馬車に乗って」も絶版の模様。新潮文庫「白い人」を挙げさせて頂きます。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[クラシック] カテゴリの最新記事
|