カーペンターズのヒット曲のタイトルのように、雨の日と月曜日は物憂いばかりですね。この感情は万国共通なのでしょう、全く作詞者ポール・ウィリアムズの着眼点は大したものだと思います。
ここのところ決まって会社の夢や昨夜のような悪い夢ばかり見ており、眠るのが怖い。。マンネリ打破、運命は自ら切り開かなければならない!そう思ってフルトヴェングラー指揮「運命」を聴くことにしました。
クラシックで最も有名な曲と言っても概ね間違いではない「運命」ですが、これまで数多のマエストロによるベートーヴェン交響曲全集を集めつつ、30種類くらいは聴いてきたはずです。古楽器によるピリオド・アプローチもかまびすしい昨今ではありますが、私にとってベートーヴェンの交響曲はあくまでも何処までも、ドラマティックであって欲しいのですね。
そういう意味ではアーノンクールやブリュッヘンは如何にも食い足りません。やはりフルヴェン+ベルリン・フィル盤、それも1947年5月27日:ベルリンのティタニア・パラスト(1928年、ベルリン最大の映画館として建造されました)における実況録音盤が空前絶後、超弩級の爆発力!余りにも凄まじい第1楽章のアレグロ・コン・ブリオを聴くたびに、魂を鷲掴みにされてしまいます。この場に居合わせた方は本当に果報者ですね。存命中の御仁に、当時の思い出話を聞いてみたいなあ。
本盤を聴いてしまっては、他の盤はどう足掻いても帯に短し襷に長し。勿論クライバー、トスカニーニ、クリュイタンス、セル、カラヤンetcと好きな盤は多々あるのですが。もっとも演奏が凄絶すぎて、気力体力共に消耗しきってしまう可能性もあります。真の芸術と真正面から向き合うと、命を削られてしまうのかも知れませんね。ともあれ、この怠惰な魂を何としても奮い立たせるために、今夜はフルヴェンの芸術と真剣勝負です。それではまた。