今週も残り2日。何とか乗り切って先週の日曜日みたいにリラックスできる週末にしたいところですが、果たしてどうなるやら。本当に営業の仕事は一筋縄ではいきません。
今宵のBGMは鮫島有美子さんのソプラノが冴え渡る、日本の抒情歌集にしてみました。ずっと昔に衝動買いした『世界愛唱名曲アルバム』というCD10枚組オムニバスBOXの1枚です。新聞広告でたまに見かけるアレですね。
私の世代では小学校で教わらなかった「この道」「からたちの花」「城ケ島の雨」「砂山」といった、北原白秋作詞の歌曲をきちんと覚えておきたいと思ったことが、購入のきっかけでした。人間ジュークボックスの母親の鼻歌経由で概要は掴んでいたのですが、結果的に大正~昭和の日本歌曲・童謡の素晴らしさを思い知らされたアルバムとして、今も時折聴き返します。
勿論、私が習った文部省唱歌や歌曲も多数収録。島崎藤村作詞の「椰子の実」や「夏の思い出」「朧月夜」「早春賦」etc、当時は余り好きではなかった校舎や校庭、担任の先生の姿。。無性に懐かしい思い出ですね。しかし今の小学生達はこういう古い歌曲を学んでいるのでしょうか?文部科学省が情操教育に重きを置いてくれるよう、切に願います。
その後はさらに日本の歌曲を掘り下げようと「我等のテナー」藤原義江の3枚組BOXなんぞも買い求め、そのアクの強い朗々とした歌声の虜にもなりました。本BOXも直ぐに取り出せる場所にあるので久々に聴いてみましたが、「からたちの花」が筆舌に尽くし難い素晴らしさ!ピアノ伴奏は作曲者の山田耕筰で、淡々とした伴奏が藤原のテノールを見事に引き立てています。音質も極上で、大正15年発売の音源とは全く思えません。
天才・中山晋平作曲の「出船の港」「波浮の港」「鉾をおさめて」の三部作、勝田香月作詞の愁嘆曲「出船」etc、振り返ればこれら全てを母は歌っていたのですね。全く大した才能だと感嘆しながら、今夜はもう少し我等のテナーに思いを馳せましょう。ああ、何だか給食のおかずとして供されたクジラフライが食べたくなりました。間違いなく「鉾をおさめて」効果でしょう。何の話か判らぬ方にはごめんなさい&ここらでおやすみなさい。