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カテゴリ:ジャズ
ここのところ夏の暑さにやられています。カラッとした天気になかなかなってくれず、蒸し暑さに体力を吸い取られているようです。金曜の夜も立ちくらみがして早目に就寝してしまいました。
「元気があれば何でもできる」、今こそアントニオ猪木さんに闘魂を注入して貰わないといかんです。その昔、横浜駅西口で遊説真っ最中の猪木さんに出くわしたことがありました。スポーツ平和党から参議院選挙に立候補した江本孟紀さんの応援演説でしたが、調べてみたら何と1992年、実に17年も前の昔話。「国会に卍固め!」なんて珍妙なキャッチフレーズを懐かしく思い出します。 演説が一通り終了した後、若い野次馬達が次々に猪木さんからビンタを頂いているのが羨ましくなり、思わず私も便乗しちゃいました。何を血迷ったものか「往復でお願いします」と頭を下げて、しっかり連打を頂きました。痛さよりも感激で胸が熱くなりましたねえ。当時は専門誌を定期購読するくらいのプロレス好きでしたが、今ではほとんど距離を置いています。それでも猪木さんのカリスマ性と胡散臭さには、今後もずっと抗えないような気がしています。 【闘魂注入シーン/アントニオ猪木】 話が大分脱線しましたが、7月31日はモダン・ジャズピアノの開祖、バド・パウエルの命日でした。よって一日遅れで晩年の佳作『イン・パリ』を聴きながら、バドを偲んでいます。死の3年前、所謂パリ時代の1963年2月に録音されたトリオ作品で、天才の名を欲しいままにした1940年代後半~50年代前半のルースト~ヴァーヴ~ブルーノート時代と比べるとミスタッチも凡庸なフレーズも少なくないけれど、リラックスした雰囲気と抜群の選曲故に昔から愛聴してきました。当時のバドを「老いたセイウチ」と評したのは若き日の大江健三郎でしたが、名エッセイ集「厳粛な綱渡り」が書棚の奥深くに眠っているので、正確に引用できず残念です。蔵書の整理も夏休み中にやらないとなあ。 改めて本盤ですが、チャーリー・パーカーが「Ornithology」として改作した、スインギーな「How High The Moon」で幕開け。さらに曲が素晴らしすぎるので誰が演奏しても名演になってしまう「Dear Old Stockholm/懐かしのストックホルム」、枯淡な風合いの「Body And Soul」、デューク・ジョーダン作の人気曲「Jor-Du」と続く流れが秀逸です。他にもジャズ・クラブでお馴染みのエリントン・ナンバー「Satin Doll」、全盛期の凄みを垣間見せる十八番の「Parisian Throughfare/パリの舗道」、ヴァーノン・デューク作の名バラード「I Can't Get Started」etc、スタンダード曲が多いので夜のBGMに最適ですねえ。初心者も安心して手を出せるジャズ入門盤として推奨します。ハイボールでも飲みながらご賞味のほどを。 【Un Poco Loco/バド・パウエル】 ※『イン・パリ』収録曲はYOUTUBEで聴けませんので、バドの代表曲「Un Poco Loco」を挙げておきます。
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最終更新日
2009.08.01 21:48:40
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