コッチョリ屋の栄光と衰退
今年最後ってことで、コッチョリ屋へ。コッチョリ屋とは、私とユッチーが聖地と崇めるほど行きつけの韓国料理屋で、正式名称は「キムジャン」「ねぎコッチョリ」というメニューの名前がかわいいので、勝手に「コッチョリ屋」と呼んでいるだけなのだ。ここは、とにかく美味くて、とにかく空いている。何時間いてもユッチーと二人きりというということも珍しくない。サービスで出してもらえる「キャベツサラダ」や「にんにくの茎の辛い味噌和え」などの小鉢も激美味。サービス小鉢は多い時で4種類も出してくれる。かねむりん本家日記を読んでくれている方はご存知だろう、というほど行きつけの店だ。今年最後のコッチョリ屋。ドアを開けた私たちの目に入ってきたのは、「店、間違えた??」と思う程の大勢の客。今帰ったばかりの席を片付けてもらい、座る。こんなこと、初めてだ。いつだって、コッチョリ姉さん(店員)は、誰もいない店内を指して、たどたどしい日本語で「好きな席にお座りください」と言うじゃないか。聖地が荒らされている気分満点。「いつもの」と言っても通用しそうなくらい毎回頼むメニューをオーダー。コッチョリ姉さんが来て、ロースターに点火。ビールとお茶を出されて、放置される。何も乗っていない網はどんどん焼けてくる。ユッチーは空きっ腹にビールでクラクラ。私はお茶を飲み終わり。サービスの鉢もこない。キャベツー!!サービスのキャベツはぁー??そんな間にも、続々客は来る。 初めて「いっぱいなんです。すみません。」と帰される客を見た。衝撃映像に近い。通りかかったコッチョリ姉さんに「今日、サービスのキャベツないんですか?」と聞く。「ないんです」と姉さん。ないの?ないの?客が入るようになったから、余計なサービスはやめたってか?いい根性じゃねぇか。売れちゃったからって、急に水着グラビアやめるセクシータレントみたいなことしやがって。落ち目になったら頼んでもないのに脱ぐくせしやがってぇ!!一品め:キムチチゲ汁が異常に煮詰まって、とろみが付いている。水分はかなり蒸発し、スープというよりゴッタ煮状態。ま、それでも美味いから許すけど、やっぱ、キムチチゲはスープじゃなきゃ。汗かく間もなかった。二品め:ハラミうまい。うまい。うまい。うまい。しかし、これは肉自体の美味さ。三品め:ビビン麺芸術的に美味いはずの、コッチョリ屋のビビン麺。真冬なのに、どうしても頼んでしまう、冷たいビビン麺。なのに、なのに、不味くなってた。麺はベタベタと腰が無く、味付けもユルい。浅い。なぜか舌触りがザラザラしていて、軽く不快。「次に来てもこの味なら、もうダメだね」とユッチー。「うん」と私。聖地が落ちぶれる様を舌で心で感じながら、寒々しい空気。そんな間にも、さらに続々客は来る。 またも「いっぱいなんです。すみません。」と帰される客を見た。お宝映像、とはちょっと違うか。「やっぱり、コッチョリキャベツ食べたいね」ということで、オーダー。いつもはタダ食いしていた物を580円出して食べる屈辱。うまい。でも、屈辱。梅サワーを一口飲んだユッチーが「これ、サワーじゃないじゃん。炭酸じゃないし」もう一口飲んで「あ、これ、炭酸抜けてるだけかも...」さらに寒々しい空気が。私たち、これからどこにご飯食べに行ったらいいんですかぁ!!!!!という状態。聖地を奪われ、よろよろとカネム宅へ移動する私たちの背中は、きっと頼りないものであっただろう。そうそう、私たちの聖地には、こんなこわいインテリアが多数飾ってあります。どんなセンスよ!?